2 そして、本研究は地方部の観光地を対象とした利用者のカーシェアリング利用意向を把握する点である。近年、地方部の観光地では流入交通による交通渋滞が発生し、駐車場不足等の問題が指摘されている中、カーシェアリングといった車両共同利用システムの導入により、これらの問題を改善する可能性がある。本研究はこれらの課題を焦点に当たって、アンケート調査を企画・実施する。 最後に、本研究は利用者のカーシェアリング利用意向を把握するにあたり、超小型EV、乗用車型EV、ガソリン乗用車といった3車両を分析対象とする点である。従来のガソリン車のシェアリング事業に対して、新規事業である超小型EVや乗用車型EVシェアリング事業の展開は影響を及ぼす可能性があると考える。本研究は、地方部の観光地において、一般市民がこれらの3車両それぞれに対する利用意向を把握することを試みる。 1-3 研究内容 本研究の流れは図 1-1に示す。本研究は「文献調査」、「カーシェアリングの利用意識調査の企画・実施」、「地方部の観光地におけるカーシェアリング利用意識調査結果の分析」の三本柱で研究を推進してきた。 図 1-1 本研究の流れ (1)文献調査 まずは、既往研究のレビューを通じて、カーシェアリング利用実態や意識に関する既往研究を整理し、特に利用実態や意識に影響を与える要因等を整理する。そのうち、利用者属性、利用目的、利用車両特性、対象地域等に着目する。そして、国内外のEVシェアリングの最新動向を把握する。アメリカ、EU、中国などと比較して、日本では乗用車型EVシェアリングの規模は小さいため、本研究の参考とするため、海外先進事例を整理する。特に、運営主1.文献調査○カーシェアリング利用実態や意識に関する既往研究を整理○国内外のEVシェアリングの最新動向を把握3.地方部の観光地におけるカーシェアリング利用意識調査結果の分析○超小型EV、乗用車型EV、ガソリン乗用車を考慮したカーシェアリングの利用意識に影響を与える要因を分析4.とりまとめ○研究成果をとりまとめ、報告書を作成2.カーシェアリングの利用意識調査の企画・実施○カーシェアリングに対する利用意識を把握するため、WEBアンケート調査を企画・実施
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