豊田市における自動運転関連技術の社会実装を支援する基礎的研究
37/43

31表-2に、路線圏人口の割合に対応するcase11の整備延⾧と他のケースのcase11の延⾧との差を示す。case11の整備延⾧との差が最も大きくなるのは、路線圏人口の割合が40%時のcase23であり、約25km(38%)少ない整備延⾧で同じ人口をカバーできることがわかる。 また、ほとんどの場合全体的にcase12,13と比べてcase22,23の整備延⾧が短いが、路線圏人口の割合が20%の時はcase22よりcase12の方が差が大きく、大小関係が逆転している。これは優先度が「距離あたり利用可能人口」の場合は、居住地までの経路の距離が短い場合に優先度が高くなることが影響している。このことから、優先的に整備する区間を検討する際は、目標とする路線圏人口(サービス対象範囲ともいえる)によって優先度指標を使い分けることで、より効率的な整備が可能となることを示唆している。 図4-15図4-16図4-17に路線圏人口割合別の道路整備区間を示す。ここでは比較のため、最も整備延⾧が⾧いcase11と、整備延⾧が短いcase23、そして優先度指標による経路の違いを見るためcase13の図を示す。 図4-15と図4-16の違いから、複数拠点を設けることの影響を確認できる。図中のAやBの経路は、拠点が1箇所のcase11では⾧い距離を経由して拠点から集落に到達しているが、拠点数が5箇所のcase13では近隣の副拠点を経由する経路Cに変わっている。 図4-16と図4-17の違いから、優先度指標の違いによる影響を確認できる。case13とcase23で利用する経路は変わらないが、整備の優先順位が変わる。図中のCの経路は、図中のCの経路は、整備延⾧が⾧いが、利用可能人口が多いため、case13(図4-16)では路線圏人口割合を40%とする整備を行う際の対象に含まれるが、case23(図4-17)では路線圏人口割合が60%時の対象路線となっている。Dの経路でも同様の変化が見られる。 表 4-2 路線圏人口割合と整備延⾧の関係 優先度指標利用可能人口距離あたり利用可能人口拠点数(箇所)135135ケース名case11case12case13case21case22case23表の値整備延長case11の整備延長との差全人口の0%0.00.00.00.00.00.0全人口の20%28.2-3.5-4.6-4.7-1.2-6.7全人口の40%66.1-8.2-13.4-20.0-20.5-25.0全人口の60%83.7-2.8-4.6-2.2-9.0-18.1全人口の80%112.6-8.4-12.9-5.5-9.3-16.1全人口の100%155.6-6.1-11.90.0-6.1-11.9単位:km

元のページ  ../index.html#37

このブックを見る