2019年度 自主研究概要 報告者:西堀泰英 研究分野 1.暮らしを支える交通、2.都市空間を創出する交通、3.交通の安全・安心 業務類型 1.調査、2.解析、3.政策検討、4.その他 研究題目または 報告書タイトル 豊田市における自動運転関連技術の社会実装を支援する基礎的研究 研究の背景・内容 豊田市ではHa:moの低速無人回送(走行)の実現を見据えた取り組みが始まるなど、自動運転関連技術は過疎地域等における移動手段の確保に資することが期待されている。低速無人走行の社会実装に資する課題を検証するため、公道での低速走行の課題検証、および、過疎地域における自動運転関連技術の導入を見据え、自動運転車等の導入に必要となる環境の必要整備量(距離)の評価等を行う。 研究結果・ 得られた知見等 ・市街地における公道での低速自動運転車両の課題検証は、実証実験が中止となったため十分な評価はできなかった。ただし、実証実験に向けた練習走行時の走行ログ等から、低速自動運転車両に対する無理な追い越しや車間距離の状況を把握することができた。 ・自動運転車等の導入に必要となる環境(3Dマップ、磁気マーカー、通信インフラ等)の整備量の検討では、自動運転車の活用が期待される中山間地域である旭地区を対象に一定条件の下で検討を行った結果、全住民に自動運転車を利用可能とするためには約150kmの整備が必要であると試算した。また、整備優先度を効率的な方法で評価した結果、住民の4割をカバーするのに必要な整備量は41kmであると試算した。 研究成果 社会への貢献、 報告、技術的特徴等 *予定含む・市街地での低速自動運転車両の走行に向けた課題整理のための知見を得ることができた。 ・自動運転の活用が期待される中山間地域において、自動運転の導入に必要となる道路環境の整備量を明らかにするとともに、優先順位を評価する方法を検討した。 所内の担当者氏名・ 担当者 ・西堀泰英、石井真 協力先名 ・豊田市企画政策部未来都市推進課、名古屋大学未来社会創造機構、東京大学空間情報科学研究センター 問題点・課題・今後の研究予定・その他 ・低速自動運転車両の公道実験が中止となったため十分なデータが得られず限られた分析しかできなかった。今後も豊田市における自動運転の実証実験が行われる際は、連携してデータの収集や分析を進めていくことが重要である。 関連論文(2019年度) (当年報掲載ページ)
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