豊田市における自動運転関連技術の社会実装を支援する基礎的研究
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224-1-7.住民調査のまとめ 足助地区・旭地区の住民アンケート調査の結果、主に以下のことが確認できた。 回答者の9割が運転免許を持っており運転しているが、1割弱は運転しない人である。量的には多くないものの、運転していない人が一定数存在することが確認できた。 自動車を運転している人のうち半数程度が、家族の送迎を月に数回以上の頻度で行っている。家族以外の送迎を月に数回以上の頻度で行う人の割合は15%程度である。送迎行動の大半は家族を対象にするものであると考えられる。 誰かに送迎してもらう頻度は、運転していない人では月に数回以上の頻度で送迎してもらうのは7割弱を占め、週に1回以上の頻度は3割強を占める。運転していない人にとって、送迎は重要な移動手段であると考えられる。 普段の買い物の際に利用する移動手段は、運転していない人では「他の人が運転する車」が最も多く38%を占める。病院への移動では「他の人が運転する車」の割合が29%を占める(巡回バスの34%に次いで多い)。 以上、中山間地に位置する足助地区・旭地区の住民アンケートから、送迎の実態を把握した。送迎をすることは、送迎する人が他の活動を行う機会を奪うだけでなく、送迎される人にとっても送迎者に遠慮するなどして活動機会が奪われる可能性がある。こうした送迎交通を、自動運転による移動サービスによって置き換えることができれば、送迎者、被送迎者の両方にとって活動の機会を増やすことにつながると期待できる。

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