53.低速自動運転車が周辺交通に与える影響の分析 3-1.分析の狙い 豊田市が実施する低速自動運転実証実験を対象とし、道路上における観測調査を通じて、自動運転車両が手動運転車両に与える影響、および交通流に与える影響を把握する。 なお、第2章で述べた通り、低速自動運転実証実験は練習走行時の交通事故のため中止となったため予定していたデータが取得できなかった。しかし、練習走行時に収集したデータが保存されていたため、このデータを用いて分析を行う。 3-2.研究の実施体制 ここでの分析は、低速自動運転実証実験の実施主体である豊田市のほか、低速自動運転車両の提供と交通流に与える影響の研究を行う名古屋大学未来社会創造機構と連携して実施する。 名古屋大学とTTRIの役割分担は次のとおりである。 ■名古屋大学:路側観測 単路部 後従の車両台数、車群の距離、車間距離 交差点部 捌け台数、飽和交通流率、自動車両位置別の車頭時間、右折時の影響、 交差点通過時間、先導車両/後従車両の発信・加速挙動 ■TTRI:車両からの後続車両観測 単路部 車間距離、反応(遅れ)時間、後従車両の発進・加速挙動 交差点部 同上 なお、名古屋大学が行った路側観測は、練習走行期間中の1日のみ実施された。しかし、データ量が限られることから、ここでの分析では用いないこととした。
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