高齢者の「終活」MMツールの考案
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-7- 図2-4 豊田市成年後見センターの「エンディングノート」 (3) 終活という用語をどう使うか エンディングノートの例にも見られるように、目次にはネガティブな印象を受ける項目が並んでいる。他市で使用されているものに関しても、薄墨色や薄紫色の色使いがなされ、葬儀を連想させるようなエンディングノートが散見される。 当研究所内においても、研究企画委員である有識者含めて「終活」という言葉に対してネガティブな印象を持つ者が多く、高齢者に対して実施するMMで使うことに否定的な意見を多々頂いた。先日の豊田市でのセミナーなどに見られるように、近年では「老いじたく」「元気なうちに終活やってみませんか」といった、ポジティブな方向に引き寄せようという意図が感じられる啓発が目に留まるようにもなっている。 そこで、本研究では「終活」という言葉は前面に出さず、高齢者に対して「これからの生き方を明るく捉え、計画的な行動をするためのプランづくり」であり、その生活の一部として「交通行動を見直す」という趣旨を前面に出したMMを検討していくものとする。

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