次世代自動車のCO2 排出量算定における ビッグデータの活用に関する検討~ 車検証データに基づく自動車走行距離の推計 ~
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103-4.車種グループの年間平均走行距離の推計 3-4-1.車種グループの導入 車両iの1台だけではなく、ある車種グループに属する車両全体の年間平均走行距離(Annual Average Travel Distance) AATDjを求める場合、車種グループjを導入すると式(1)は、式(2)のようになる。車種グループは、個別統計データで指定する条件として、一般的な車種分類の他、燃料、車両重量、使用地域等を用いて任意に設定することができる。ただし、本提案手法では、車種グループはTVIjが同じと仮定できる車両のみで構成するものとする。たとえば、自家用乗用車の場合、TVIjが3年となる車両グループと2年となる車両グループを別に設定する必要がある。 {}jijjioldjinewjNTVIODOODOAATD−=/)(,,,, (2) また、車種グループjに属する車両台数Njと車検間の期間TVIjは定数項となるため、式(3)のように整理できる。 −=⋅⋅ijioldjinewjjjODOODONTVIAATD)(,,,, (3) ここで、 AATDj :車種グループjの車両1台当たりの年間平均走行距離(km/年/台) ODOnew,i,j :車種グループjに属する車両iの車検証に記載された走行距離計表示値(km) ODOold,i,j :車種グループjに属する車両iの車検証に記載された旧走行距離計表示値(km) この式(3)に個別統計データを導入する方法として、次の2つの方法を検討する。 3-4-2.個別統計データの導入方法 その1(A法) A法は、式(3)の右辺をさらに展開して式(4)とし、車種グループjの走行距離計指示値の総計と旧走行距離計指示値の総計を、それぞれ、式(5)と式(6)を用いて算出する方法である。式(5)および式(6)の計算に必要な値は個別統計データから得ることができる。 −=⋅⋅ijioldijinewjjjODOODONTVIAATD,,,, (4) )__(,,,,,,kjnewkkjnewijinewODONODOPODO×= (5) )__(,,,,,,kjoldkkjoldijioldODONODOPODO×= (6) なお、車両グループjの車両台数Njは、式(7)を用いて算出できる。

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