地区内道路の課題に関する基礎研究 ~ 歩行者保護に資する対策の検討 ~
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平成30年度 自主研究概要 報告者: 山崎基浩 研究分野 1暮らしを支える交通、2.都市空間を創出する交通、3.交通の安全・安心 業務類型 1.調査、2.解析、3.政策検討、4.その他 研究題目または 報告書タイトル 地区内道路の課題に関する基礎研究 ~ 歩行者保護に資する対策の検討 ~ 研究の背景・内容 【研究の背景と目的】 地域住民の生活に密接した地区内道路(主に市町村道であり、生活道路として機能)整備の課題は、より安全にアクセス機能を持たせることが主となる。豊田市はじめ地方都市では、主に地域住民からの「要望」に基づいた整備(維持・管理含む)がなされていることからも、地域住民の役割が重要であることが窺える。 一方、地域住民によるソフト的な安全対策として「交通安全立哨活動」が定期的に実施されている。豊田市では歩行者保護に重点を置いた交通安全啓発施策が展開されており、昨年度の研究においてドライバーアンケート調査から「地域の知人による立哨」「謝意メッセージ」など、効果的な啓発方法の可能性が示唆された。 以上を踏まえ、本年度は「地域の交通安全対策」にについて、ハード対策を併せて課題を整理しながら「地域住民によるソフト施策の提言」を目指し、効果的な安全立哨活動についての検討に取り組んだ。なお豊田市交通安全防犯課からの委託研究と併せて実施している。 【研究内容と方法】 (1)歩行者保護に資する施策の整理 路側でのドライバーに対する情報提供・注意喚起方策、住民参加による対策など、ハード・ソフト両面から事例収集しながら整理する。 (2)効果的な啓発実証実験の企画 H29年度自主研究成果を踏まえ、地域住民や地域企業の交通安全立哨活動を想定した実証実験を企画する。 (3)実証実験の実施と評価〔一部委託研究として実施〕 実証実験を実施し、効果を計測し過年度調査で示唆された知見を検証する。 (4)課題整理と市民への展開方策の検討〔一部委託研究として実施〕 実験結果を踏まえ課題を整理し、効果的な啓発手法の全市展開方策を検討する。 研究結果・ 得られた知見等 • ハード・ソフト両面からの具体的な歩行者保護対策を整理。 • 無信号横断歩道においてドライバーに対し「歩行者保護行動に対する謝意」を伝えるプレートを作成し、実証実験を実施。 ⇒ 謝意プレートを用いた立哨活動による一定の効果を確認。 少人数の立哨活動でも、能動的な態度で謝意を伝えることが重要と推察。 効果の継続は限定的で定期的な活動が必要。 • 謝意プレート等を利用した“能動的な”立哨活動方法の提案。 研究成果 社会への貢献、報告、技術的特徴等 • 歩行者保護運転の普及を効果的に促進するために、地域住民による立哨活動を活かした具体的な啓発方法を提言。 所内の担当者氏名 主担当 山崎基浩(統括、調査、分析、まとめ) 協力先名 豊田市 地域振興部 交通安全防犯課 問題点・課題・今後の研究予定・その他 • 第14回JCOMMでの発表を予定。 関連論文(H30年度) 歩行者の安全に配慮した運転に関するドライバー意識(第57回 計画学)

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