-20- 実施場所である愛知環状鉄道新豊田駅南側高架下の無信号横断歩道は、朝の通勤・通学時間帯1時間(7:30~8:30)に西進約80台、東進約350台の通行車両が観測され、横断歩行者は北進・南進とも120人程度が通行している。比較的横断歩行者が多いことから、先掲の「STOP率調査」を豊田市が実施している2交差点よりも停止する車両が多く観測される(STOP率が高い)横断歩道であると考えられる。 実験の流れは表4-1、表4-2に示すとおり、事前調査、通常立哨(立哨1)、中間調査、能動的立哨(立哨2)、事後調査の5タームで構成し、各タームにおいて3日間撮影したビデオ画像により歩行者優先状況を計測した。 表 4-1 実験の流れ 段 階 実施概要 1) 事前調査 • 対象横断歩道での停止状況を観測(ビデオ撮影し室内でカウント)。 • 平日3日間、朝の立哨活動時間帯(7:30~8:30)に調査を実施。 2) 立哨試行1 謝意プレート無しの通常立哨活動 • 事前調査の翌週3日間連続で、通常の立哨活動を実施する。 • 謝意プレートの提示は行わず、「シートベルト」「歩行者保護」等のプレートを持って立哨。 • 停止状況を調査する(ビデオ撮影)。 3) 中間調査 • 通常の立哨活動による停止行動変化を確認。 • 立哨試行1の翌週に3日間連続で調査(ビデオ撮影)する。 4) 立哨試行2 謝意プレートを用いた立哨活動 • 事後調査の翌週3日間連続で「能動的な」立哨活動を実施。 • 横断しようとしている歩行者がいるときに停止した車両に対して、謝意プレートを提示。 • 横断歩道手前10m程度の位置で「歩行者優先ありがとう」、横断歩道通過直後に「止まってくれてありがとう」と提示。 • 積極的にドライバーとのアイ・コンタクトを取りながら会釈等により「謝意」を伝える。 • 停止状況を調査する(ビデオ撮影)。 5) 事後調査 • 謝意プレートを用いた立哨の効果を検証。 • 立哨試行2の翌週に調査する。
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