交通安全に係るビッグデータを活用するためのデータプラットフォーム構築の試み
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101 ・ データプラットフォームはTTRIが独自でフリーソフトウェア(QGIS)を用いて、交通安全に係わるビッグデータを集約しているため、報告書に現段階での研究成果を取りまとめる。 ・ データプラットフォームの利用方法は自主研究の報告書に記入し、研究所自主研究の成果品として、交通安全防犯課の担当者に手渡し、データプラットフォームにも触っていただく。 2. ヒアリング調査内容 ■質問①:豊田市交通安全計画を作成するにあたり、担当者である交通安全防犯課の方が抱えている課題等を教えていただけますか。 ・ 豊田市交通安全計画は、愛知県が定めた交通安全計画を参考して作成したものであるため、県の交通安全計画公表年度の夏ごろを作成している。 ・ 交通安全に係わるビッグデータの活用について、交通安全のアクションプランには、自動車のプローブデータを用いて、カラー舗装や交差点改良による追突事故の削減効果を把握している。 ・ 市が交通事故対策箇所を検討する際、整備順番を先着順に、交通安全防犯課が検討している。具体的には、要望があれば、対応可能なものに対応する。対応できなければ、警察やほかのところに回す。そこまでも対応できなければ、問い合わせに対して、対応できないと回答する。しかしながら、現状としては、要望は個人的な思いであるため、全てに対応することは困難である。 ・ アクションプランを作成している際に、あまり細かく書いていない。その中で、事故データは交通安全防犯課や幹線道路推進課や土木課だけが使っているため、事故データをうまく活用できていない。 ・ 交通事故地点について、道路を整備する際に、対象箇所の交通事故状況を確認したことがある。例えば、新たなショッピングセンターが作られる際において、出入り口のところで道路整備検討を行うため、交通事故データを使ったことがある。 ・ 交通安全防犯課が各小学校に該当地域内の事故地点マップを配布しているが、そこまで留まっている。 ・ 安全計画で挙げる対策はどの程度で交通事故の削減につながるかが不明である。一方で、単なる政策を実施したかどうかを把握する。ざっくり交通事故件数が減ってきたことが分かっても、どの対策の効果が不明である。このため、交通事故対策箇所での対策評価は可能であるが、全体的に対策への評価ができない。この課題が解消できれば、評価方法は実施した対策を更に進めており、交通事故の削減につながることを証明することに使える。 ■質問②:愛知県警から受領した交通事故データ以外で、交通安全防犯課において交通安全に関わる基礎データを保有していますでしょうか。もし保有されるデータがある場合、ご提供いただくことは可能でしょうか。

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