21-3.本研究が考える後付けADASへの期待 ⾼齢運転者への対策として、運転免許⾃主返納の促進や、先進安全技術の活⽤等が議論されている2)。これを参考に⾼齢運転者対策の中における後付けADASの位置づけを整理するとのように考えられる。 図1-1 ⾼齢運転者対策の中での後付けADASの位置づけ サポカーに搭載されている、いわゆる⾃動ブレーキや、ペダル踏み間違い時加速抑制装置は、⾃動⾞の操作に介⼊することで、直接的に事故を抑⽌する効果を持つ。しかしそうした事象に出会う場⾯は希少であり、運転者に対する教育効果は期待しにくい。 ⼀⽅、後付けADASの主な機能であるヒヤリハットに対して警報を鳴らすことは、ヒヤリハット事象の削減に寄与するだけでなく、普段の運転で多く発⽣する事象に対する注意喚起であることから、⾼齢運転者の安全運転意識の向上や、⾃⼰の運転能⼒を認識する機会を提供する効果がある可能性がある。 本研究では、後付けADASに対してこのような効果を期待する。 図1-2 本研究における後付けADASに期待する効果 2 鎌倉武史:⾼齢運転者交通事故防⽌対策に関する有識者会議、⽉間交通、6、2018. 運転免許を返納する運転を継続するサポカーを利⽤するサポカーを利⽤しない後付けADASを利⽤する後付けADASを利⽤しない⾼齢運転者交通安全思想の普及徹底(講習⾼度化,補償運転等)
元のページ ../index.html#8