443-4-4.⾛⾏データ分析のまとめ 以下に、⾛⾏データ分析結果のまとめを整理する。 • MEから得た警報の作動状況の中で、作動する回数が多いのは低速時衝突警報であり半数以上を占める。 • 警報の作動回数と⾛⾏データを⽐較した結果、急減速回数(閾値=0.3G)との関係が認められたことから、MEを含む全てのモニターの⾛⾏状況の分析を急減速回数を⽤いて⾏った。 • 急減速回数は、警報作動前の期間0から、警報作動⽇以降2を2週間単位で区切った期間1、期間2、期間3にかけて徐々に減少する。 • モニター単位で⾒ると、⼈により期間毎の増減傾向は異なるが、期間1以降に期間0の値を下回る⼈の数は、期間1で4⼈(33%)、期間2で8⼈(67%)、期間3で9⼈(75%)となり、警報作動後に期間を追うごとに急減速回数が減るモニターが増加している。 • 性別、沿道状況別の分析を⾏った結果、男性より⼥性、市街化区域外より区域内の⽅が、急減速回数が多い結果となった。 • 運転者の意識別の分析では「警報を無視していないひと」や「警報が作動しないように配慮している⼈」において急減速回数が減少する傾向が認められた。 • 以上より、主に70歳台の⾼齢者に対しても後付けADASによって運転⾏動を変える効果はあると⾔える結果が得られた。 • ただし限られたサンプル数での分析結果であることから、今後さらにサンプルを増やして分析することが求められる。 • また、今回の実験では後付けADAS作動後1ヶ⽉程度の期間しかデータを取得していないため⻑期的な効果については確認できていない。今後の実験を⾏う際は、後付けADAS警報作動後期間3(5週間以降)以降も継続してデータを取得し、⻑期的な効果を検証することも考えられる。
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