343-4-2.分析⽅法 (1)分析⽅法の概要 後付けADASの設置による効果の分析は、既往研究では警報回数、⾞等間隔、⾛⾏位置など、後付けADASの⾞載器より取得できるデータを⽤いていることが多い。しかし本研究では、多様な⾞載器の評価を⾏うことも⽬的のひとつとしたため、3-1-3で整理したようにデータが得られない⾞載器も使⽤した。それを補うため、燃費マネージャーを⽤いて⾛⾏データを取得した。 燃費マネージャーのデータを⽤いて後付けADASの効果分析を⾏うため、まずは警報回数と燃費マネージャーのデータの関係を分析する。本研究では期間を通して⾞載器からデータを得ることができるのはMEのみであり、MEからは警報回数のデータを収集することができる。そこで、MEの警報回数データと、ME搭載⾞の燃費マネージャーのデータ(速度や速度の変化)の関係を分析し、使⽤するデータを選択する。 次に、選択したデータを⽤いて後付けADASの警報が鳴る前(OFF)と鳴った後(ON)の変化を分析する。警報ON後も警報に対する慣れや理解の深化によって⾏動が変化する可能性があるため、警報ON後の時系列的な変化を分析する。 (2)使⽤するデータ 分析に使⽤するデータの概要を表3-13に⽰す。上述のように、警報回数はMEのみで得られるデータである。全⾞種で得られる平均速度、最⾼速度、急減速回数の中から、警報回数との関係を分析した上で、後付けADASの効果分析に⽤いる指標を定める。 表3-13 分析に使⽤するデータ 名称 単位 説明 警報回数 回 MEのみで得られるデータ。発⽣箇所情報とともに下の種類別に回数が得られる バーチャルバンパー、歩⾏者衝突警報、⾞両衝突警報、⾞線逸脱警報、⾞間距離警報 平均速度 km/h ある区間(リンク)を通過した回ごとの平均速度 最⾼速度 km/h ある区間(リンク)を通過した回ごとの最⾼速度 急減速回数 回 燃費マネージャーから得られる1秒毎の⾛⾏速度の変化から減速度を算出し、得られた減速度が急減速度と定める閾値を上回った回数 急減速度の閾値は既往研究を参考に0.2G、0.3G、0.4G(Gは重⼒加速度)を⽤いた
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