⾼齢運転者を対象とした後付け型ADASの多様な効果に関する研究
3/140

平成30年度 ⾃主研究概要 報告者: ⻄堀 泰英 研究分野 1暮らしを⽀える交通、2.都市空間を⽀える交通、3.交通の安全・安⼼ 業務類型 1.調査、2解析、3.政策検討、4.その他 研究題⽬または 報告書タイトル ⾼齢運転者を対象とした後付け型ADASの多様な効果に関する研究 研究の背景・内容 • 地⽅都市では⾼齢者でも⾃動⾞に依存する場⾯が多く、⾼齢運転者の交通安全確保が課題である。 • サポカーの名称でADASの普及促進に取り組まれているが、新⾞やその中でも⽐較的グレードの⾼い⾞種に限定されている。ADASが広く浸透するにはまだ時間を要する可能性がある。 • 後付けADASが発売されているが、⾼齢者に対する効果や⾼齢者の意識などは不明確である。 • そこで、後付けADASによる⾼齢運転者の効果や意識を把握するとともに、後付けADASの普及⽅策を検討する。 • 本研究では、⾼齢運転者に実際に後付けADASを体験いただく実証実験と、後付けADAS利⽤者等への意識調査を⾏う。 研究結果・ 得られた知⾒等 • ⾼齢運転者に実際に後付けADASを体験いただく実証実験の結果、警報回数や急減速回数が減少する変化がみられ、⾼齢者にも効果があることを確認した。• 後付けADAS利⽤者のうち「有⽤と思わない」⼈が後付けADASによる交通事故抑⽌経験がある⼈が多いというジレンマがあることを確認した。 • 普及⽅策として、運転免許更新時講習等の場を活⽤した情報発信、運転に対する意識を踏まえた周知、配偶者等からの提案、魅⼒的な製品の充実、⾏政等の取り組みなどを提案した。 研究成果 社会への貢献、 報告、技術的特徴等 *予定含む• 後付けADASの効果や普及⽅策を提⽰したことで、新⾞への買い替えが進みにくい⾼齢運転者の安全運転を⽀援する切り札としての後付けADASを導⼊することの意義を明確化した。 • 後付けADASの普及⽅策として、本⼈だけでなく近親者からのアプローチについても検討した。 所内の担当者⽒名・ 担当者 責任者・主担当者:⻄堀 泰英 担当者:楊 甲 協⼒先名 • 実証実験の実施にあたり、豊⽥市交通安全防犯課、市⺠活躍⽀援課、井郷地区⾼齢者クラブ連合会、猿投台地区⾼齢者クラブ連合会、若林地区⾼齢者クラブ連合会、愛知県トラック協会中部トラック総合研修センターの協⼒を得た。 • 本研究の推進にあたっては、近隣交通安全研究会、⾼齢者モビリティ研究会、モービルアイ活⽤に関する研究会において、研究会メンバーの豊橋技術科学⼤学松尾助教、⼤同⼤学樋⼝講師、国⼠舘⼤学寺内教授を始めとする出席者各位からは有益な助⾔をいただいた • 本研究の⼀部は、三井住友海上福祉財団の研究助成により⾏った。 問題点・課題・今後の研究予定・その他 • 後付けADASの⻑期的な効果の確認や、機種による評価の違いを検証するため、2019年度も引き続き研究を継続して実証実験を⾏う。 関連論⽂(H30年度) (当年報掲載ページ) • なし

元のページ  ../index.html#3

このブックを見る