1046-3.⾼齢運転者に対する後付けADASの普及⽅策の検討 以上の分析結果を基に、⾼齢運転者に対する後付けADASの普及⽅策を検討する。ここでは、⾼齢運転者に漏れなく効率的に情報発信する⽅法として、運転免許更新時講習の場を活⽤することを考える。その際、後付けADASの利⽤意向が低い、後付けADASを利⽤すべき⼈に焦点を当てた情報発信⽅策が求められる。また、⾼齢運転者の⽀払い意思額に配慮した製品の充実や、補助制度の創設なども有効と考えられる。 それらをまとめた⾼齢運転者に対する後付けADASの普及⽅策のイメージを図6-8に⽰す。ここに⽰したように体系的に取組むことで、⼤規模な広報活動を⾏うことなく普及を測ることが期待できる。また、配偶者や⼦からの提案を促すためには、個⼈情報保護に配慮しつつ、認知機能検査の結果等を何らかの⽅法で伝達することも有効だろう。 本研究では、以下の普及⽅策の枠組みを⽰すことができた。しかし、後付けADASの交通事故抑制効果が⼤きい⼈の特徴の判別⽅法やそのための意識調査⽅法、運転免許更新時講習においてそれらのことを実施するための⽅法など、具体的な事柄に踏み込んで検討していない。本研究がきっかけとなり、これらの議論が進むことを期待する。 図6-8 ⾼齢運転者に対する後付けADAS普及⽅策の枠組み
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