⾼齢運転者を対象とした後付け型ADASの多様な効果に関する研究
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51-5.研究で対象とする後付けADASの概要 (1)本研究における後付けADASの定義 後付けADASは、本研究で便宜的に使⽤する⾔葉であり、⼀般的に⽤いられる明確な定義はない。 ADAS(Advanced Driving Assistant System:先進運転⽀援システム)は、サポカーの名称で普及が進められている⾃動ブレーキ(AEBS:Advanced Emergency Braking System)やペダル踏み間違い時加速抑制装置、アクティブクルーズコントロール(ACC:Advanced Cruise Control)、⾞線逸脱防⽌システム(LKAS:Lane Keeping Assistant System)などがある。これらは、標準装備あるいはオプションとして搭載されるものであり、⼀部を除いて市販されていない。これらの機能を利⽤するには、機能を搭載した⾞両に乗り換える必要がある。 後付けADASは、現在使⽤中の⾞両に市販の製品を取り付けて利⽤することができる製品を指す。⼀部の後付けADASの製品には、加速を抑制する機能を持つものもあるが、搭載可能な⾞種が限定される場合がある。 そこで、本研究における後付けADASを、次のように定義する。 • 現在使⽤中の⾞両に後から取り付けることができ、ほとんどの⾞両に取り付けられる、衝突や⾞線逸脱の警報を発する機能を持つ製品 こうした製品は、ドライブレコーダーに警報機能がついた製品として数多く販売されている。こうした製品は警報機能の精度が良くないことが懸念される。そこで本研究の実証実験で取り上げる製品は、警報機能が付いていても「ドライブレコーダー」として販売されているものは対象とせず、「ADAS」や警報を発する機能が主な⽬的として販売されている製品を対象とした。

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