⾼齢運転者を対象とした後付け型ADASの多様な効果に関する研究
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1012)⾼齢運転者の安全確認を慎重に⾏うかの回答別の状況 前述のチェックリストの該当する項⽬数と、危険運転の質問に該当する項⽬数の状況を分析する。ここで、危険運転の質問は、⾼齢ドライバーのための安全運転ワークブック(企業開発センター交通問題研究室、⽇本交通⼼理学会監修)で提案されている危険運転度を計測するための15の質問項⽬を基に、今回の調査では回答者の負担や調査の効率性を考慮して選択肢した10個の質問を⾏った。各質問に対して「最近ある」と回答した項⽬数を集計した。10個の質問は表6-3に⽰す。 サンプルが少ないため安全確認を慎重に⾏うかの回答が「全くあてはまらない」⼈を除くと、チェックリスト該当数、危険運転項⽬該当数共に、安全確認を慎重に⾏うことにあてまるほうが、該当数が少ない割合が多い傾向似ある。 つまり、チェックリストや危険運転の該当数が多い、交通事故のリスクが⾼い可能性がある⼈は、安全確認を慎重に⾏わず、後付けADASを⾃⼰負担なしで利⽤したいと思わない⼈が⽐較的多い。 後付けADASを利⽤してもらいたい⼈の利⽤意向が低いという⽪⾁な状況が、⾼齢運転者においても確認された。 a)チェックリスト該当数 b)危険運転項⽬該当数 図6-7 「安全確認を慎重に⾏うか」の回答別の構成 表6-3 危険運転に関する質問 38%22%22%38%25%22%32%21%25%18%23%29%0%21%13%7%13%18%11%6%0%20%40%60%80%100%まったくあてはまらない(8)少しあてはまる(68)かなりあてはまる(152)⾮常にあてはまる(72)0個1個2個3個4個以上50%12%13%29%38%9%23%17%0%22%21%13%0%9%14%8%0%13%9%17%0%10%10%6%13%25%11%11%0%20%40%60%80%100%まったくあてはまらない(8)少しあてはまる(68)かなりあてはまる(152)⾮常にあてはまる(72)0個1個2個3個4個5個6個以上1標識を見落とすことがある2バックが苦手と感じる3反応が遅くなった4視野が狭くなったと感じる5対向車のランプが以前よりまぶしく感じる6判断や操作を誤るようになった7物忘れが多くなった8車の運転がおっくうである9他の車のスピードについていけない10長く運転できなくなった

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