100これらの結果から、後付けADAS利⽤者の意識を端的に表現するために極端な整理を⾏うと表6-2のように整理することができる。 ここから考えると、後付けADASが交通事故削減や安全運転意識向上により⼤きな効果を発揮するのは、安全確認を慎重に⾏わない⼈であり、後付けADASを有⽤と考えない⼈である。後付けADASの有⽤性を利⽤者が理解した上で普及を図る際の⼤きなジレンマであると⾔える。 表6-2 後付けADAS利⽤者の意識のまとめ (2)⾼齢運転者において後付けADASを受容することが期待される⼈ 1)⾼齢運転者の安全確認を慎重に⾏うかの回答別の利⽤意向 ここでは⾼齢運転者の中で後付けADASを受容することが期待できる⼈の分析を⾏う。ただし、⾼齢運転者は後付けADASの有⽤性は質問していないため、安全確認の慎重さを⽤いる。なお、⾼齢運転者に対しては安全確認の慎重さを含むDSQの質問は4件法で⾏った。 まず、後付けADASやサポカーの利⽤意向を確認する。安全確認を慎重に⾏うかの回答が「全くあてはまらない」⼈が7⼈と少ないことに留意が必要である。 後付けADAS・サポカー共に「⾃⼰負担なしでも利⽤したいと思わない」と考える⼈の割合が、安全確認を慎重に⾏うことにあてはまる⽅が⽐較的少なくなる傾向にある。しかし、明確な差ではない。 a)後付けADAS b)サポカー 図6-6 「安全確認を慎重に⾏うか」の回答別の利⽤意向 後付けADASを有用と思う後付けADASを有用と思わない安全確認の慎重さ比較的慎重比較的慎重ではない後付けADASによる交通事故回避経験比較的少ない比較的多い後付けADASに対する問題の感覚比較的少ない比較的多い後付けADASによる意識の変化比較的多い比較的多い0%5%4%12%14%12%9%9%0%20%16%16%57%44%52%49%29%19%17%13%0%20%40%60%80%100%まったくあてはまらない(7)少しあてはまる(59)かなりあてはまる(138)⾮常にあてはまる(67)すぐに全額⾃⼰負担で利⽤したい機会があれば全額⾃⼰負担で利⽤したい補助があればすぐに利⽤したい補助があれば機会があれば利⽤したい⾃⼰負担が不要なら利⽤したい⾃⼰負担なしでも利⽤したいと思わない14%5%7%17%0%9%12%7%0%17%20%10%57%41%35%49%29%26%25%17%0%20%40%60%80%100%まったくあてはまらない(7)少しあてはまる(58)かなりあてはまる(137)⾮常にあてはまる(59)すぐに全額⾃⼰負担で利⽤したい機会があれば全額⾃⼰負担で利⽤したい補助があればすぐに利⽤したい補助があれば機会があれば利⽤したい⾃⼰負担が不要なら利⽤したい⾃⼰負担なしでも利⽤したいと思わない
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