豊田市におけるタクシーを活用した外出支援策に関する研究
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74 (2)自動運転タクシー事業の想定 自動運転タクシー事業を担う主体を検討するにあたり、前項の検討で用いた細分類だと複雑になるため、インフラ・人員・クルマ(AVs⾞両)・配⾞決済システム・外部連携(MaaS)の5つの要素で検討する。想定される事業の形態として、5パターンを整理した。 前節の自動運転タクシー事業に関する費用の検討結果を踏まえ、インフラは全てのパターンで⾏政機関等が整備すると想定する。 パターン1は、インフラ以外の全ての要素を1社で担う。かなり規模の大きな企業が⾏う場合に考えられるパターンである。こうした企業は、フランチャイズ⽅式で自社のシステムを他社にリースすることや使用権を販売するなどして、事業を拡大していくことが可能である。 パターン2は、自社で人員や⾞両だけでなく、配⾞決済システムを調達するパターンである。パターン3は、人員と⾞両のみを自社で調達するパターンである。現在、日本交通が提供している「全国タクシー」の配⾞アプリを使用しているタクシー事業者のようなイメージである。 パターン4やパターン5は、人員のみあるいは⾞両のみを調達するパターンである。これらはタクシー事業というよりは、前者は警備会社や人材派遣会社、後者はレンタカー会社やカーシェアリング会社に近い業態になるだろう。 【パターン1】全て自社【パターン3】旅客輸送のみ自社で⾏う【パターン4】管理のみ自社で⾏う配⾞決済システムAVs⾞両(保有)人員(監視)外部連携(MaaS)インフラ、地図、通信自社調達自社調達外部調達外部調達自社調達自社調達外部調達【パターン2】システムも自社開発ROBO【パターン5】⾞両リースのみ自社で⾏う外部調達自社調達外部調達⾏政機関・⾼速道路会社・通信事業者※基本は⾞両をメーカーから調達 図3-3-4 自動運転タクシー事業の想定

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