豊田市におけるタクシーを活用した外出支援策に関する研究
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61 • 過疎地の事業が経営的に苦しいのは事実。深夜時間帯も担い⼿がいないので苦しい状況。一⽅で、都市部の普通のお客さんを運ぶことを自動運転でやれればよい。1台の自動運転タクシーを24時間⾛り続けさせることができるとよい。ただし、介護や介助が必要な利用者であれば、運転⼿が必要になる。タクシー定期券は自動化の候補だろう。 • 自動運転への入れ替えは、緩やかに進むのではないか。クルマが古くなったものから順番に入れ替わるイメージ。 • 自動運転に適した条件が整っている路線バスや、コミュニティバス、エリアを限定した相乗りタクシー等(駅待ちタクシー)は、可能性があるのではないか。 (6)自動運転導入に向けた条件 • ⾞両やシステムの価格や、事故発生時の責任問題など制度的な課題が解決しないと本格的な導入は難しいだろう。 • タクシー業界以外の業界からの参入も⼗分考えられる。 • インフラ(⾼精度マップ等)は、⾏政等が整備するものと認識している。 • 自動運転導入を決断するかどうかは、そのための投資と人件費のバランス次第だろう。 • 仮に自動運転⾞両が導入されたとしても、価格が⾼ければ中小事業者は導入できない。業界内の再編(淘汰)が起こる可能性もある。 • そうした場合、IT等の大資本が中小に⾞両をリースして傘下に収めるパターンや、大⼿事業者が中小の事業者を引き取っていくパターンもあり得るだろう。 (7)自動運転導入に向けた課題 • 法律や制度の⾏⽅が⾒えないこと。導入は、バスやトラックなど⾛⾏経路等が比較的読みやすいものはやりやすいが、タクシーは難しいだろう。マッチング(配⾞)への対応も求められる。 • 大⼿の事業者は導入できるだろうが、中小は難しいかも知れない。また、普及の途中段階における事故の問題も心配である。 • 自動運転が実現すると、配⾞のコントロールセンターにならないと生き残れない。敵は自動⾞ディーラーやタイムスなどのカーシェア事業者かも知れない。JTBのジェロンタクシーは、タクシーサービスを旅⾏商品として販売することで規制を無⼒化している。こうした流れと勝負していくことになるだろう。 • 世の中を眺めると、投資マネーは配⾞アプリを提供する企業(UberやDidi)に流れている。

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