豊田市におけるタクシーを活用した外出支援策に関する研究
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60 るため、安価とラクジュアリーの両⾯でのサービス展開は難しい。今後さらに規制緩和が進む予定だが、根本が変わるかも知れない。そのための準備はしている。 • ⽩タク等と勝負するには、⼟俵を一緒にしてもらわないと勝負にならない。⾞両性能、⾞両保険、社員の保険、運転免許、安全の規制、事業の規制、これらを守るために勝負に負けてしまう可能性がある。 • 地⽅都市のタクシー事業は、福祉有償運送で⾏きていけるだろう。それ以外はなくなってもかまわないのではないか。都市部のタクシーは生き残っていくのではないか。 • 基盤がなくなると事業ができないため、残しておきたい。だから赤字でも営業を続ける。次の時代のためのつなぎとしてやっている。 (4)タクシー業界としての⼯夫・努⼒ • 自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)に代表されるADAS(先進運転支援システム)の普及に取り組んでいる。これは⾼齢ドライバー向けの対策である。 • トヨタ自動⾞が発売したジャパンタクシーは、トヨタセーフティセンスを搭載しており置き換えが進むとみられる。⾞両価格が350万円であり、従来のコンフォート(250万円)と比べて負担増となるが、燃費の改善によりもとが取れる可能性がある。なお、UDタクシーの導入に対する補助⾦(1社1台、60万円)がある。 • 撤退による事業者の空⽩地を作らないよう、遠隔地でも赤字覚悟で進出している。 • 広告収入を得るための⼯夫をしたことはある。⾞体広告(1万円/台/月)もあるが、⾞内のディスプレイ等での情報提供をしたこともある。しかし⾞内は乗⾞時間が短いことが課題だった。営業機会が30〜40回/日という状況のタクシー⾞内が、有効な広告ツールになりうるのかは不明である。利用者属性別の広告を打つことができると良いかもしれない。 • より効果的に広告収入を獲得するためにも利用者の特性情報はより重要になるだろう。そのためには、現在のデジタコデータよりも、利用者の属人的な情報が得られやすい配⾞データの重要性が増すだろう。 • AIを活用した需要予測システムの情報収集を⾏っている。NTTドコモのシステムなどを勉強している。お台場での実証実験では、売上が10%上昇したそうである。 • グループ企業同⼠で情報交換を⾏っている。 (5)タクシー事業への自動運転の貢献 • 自動運転はタクシー事業に絶対貢献できる。 • タクシーは自動運転でいくべき。台数が圧倒的に増やせる。そうするとコストを下げられるだろう。 • 自動運転が導入されると、タクシー事業の担い⼿の風景が変わるのではないか。大⼯さんや駕籠かきがほとんどいなくなったように。 • 自動運転でどこまでをカバーできるのか⾒えない。将来性にまだ不透明な部分がある。

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