豊田市におけるタクシーを活用した外出支援策に関する研究
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59 2-2.タクシー事業者における自動運転タクシーへの認識の把握 開発や実証実験が進められている自動運転に対するタクシー事業者の認識を確認するため、ヒアリング調査を⾏った。ここではその結果について整理する。 ヒアリングの対象として、タクシー事業者の中でも積極的に新しい取り組みを⾏っている事業者を対象とした。対象事業所は、福岡県に拠点を置く3社(第一交通産業株式会社(総認可台数約8,400台)、株式会社三ヶ森タクシー(同約30台)、有限会社光タクシー(同約60台))および大阪府に拠点を置く1社(大阪阪神タクシー株式会社(同約60台))を対象とした。 2-2-1.事業者ヒアリングの結果 (1)人⼿不足 • 最近は働き⽅改革の影響も受け、さらに厳しい状況になっている。 • 乗務員の確保に様々な取り組みを⾏っているが、有効求人倍率が上がってきている中、タクシー業界は思うように要員を確保できない状況が続くとみられる。 • 危機を通り過ぎている。廃業理由に労働⼒不足が上がる状況。タクシー運転⼿は、収入にリンクした責任を求められる仕事には就きたがらない。人口減だけでなく、人々のモチベーションまで低下している。事業者にとっての労働⼒は、日照り続きの百姓が雨を待つ状況と似ている。5年後までなら待てるがその後は難しいだろう。 • すでに台数が過剰と言われているが、3〜5年後には台数>運転者の状況が出てくるだろう。稼がない⾞両台数は負債でしかない。仮に、労働⼒不足を解消するために外国人労働者を受け入れたとして、その後自動運転が導入されるとその人達が⾏き場を失う恐れがある。そうなると社会問題化する恐れがある。 • ⼥性の乗務員が少ない。会社としても労務管理に不安を抱えるのもひとつの理由。昼勤なら安心だが、夜のほうが売上が良いためにジレンマとなっている。 (2)利用者の変化 • 利用者のニーズが、安価かラグジュアリーかの二極化が進む可能性がある。お⾦を払う利用者に運転⼿がつき、無人タクシーは安価に提供される可能性もある。 • インバウンド旅客の増加、⾼齢者の利用の増加、初乗り距離短縮による新たな需要の増加などがすでに現れており、今後さらに進むと⾒込まれる。 (3)タクシー業界の現状認識 • 5年後や10年後の資⾦繰りを心配している事業者はたくさんいるだろうが、その先のビジョンを持つ事業者は少ないだろう。 • タクシー事業者として時代に合わせたサービスを提供していけるか。そのための企業体⼒を持っていられるか。時代に制度が追いついていないと、法律を守って負けてしまう事になりかねない。道路運送法の基本的考え⽅として、業界保護・地域独占があ
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