豊田市におけるタクシーを活用した外出支援策に関する研究
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52 5.第2部のまとめ 第2部では、一般の乗用タクシーを活用した地域公共交通確保の仕組みとその可能性について検討を⾏い、以下の知⾒を得た。 ・移動の需要密度が低い状況では、必ずしも地域公共交通を乗合とする必要がなく、導入が容易であることも考慮すると、今後、距離制運賃を補助する等して乗用タクシーを地域公共交通として活用することが期待できる。 ・愛知県豊田市の地域バスを対象に、距離制運賃で運⾏する乗用タクシーへの代替を想定した収支シミュレーションを⾏った結果、検討対象とした5路線グループのうち、4路線グループで運⾏経費が2割〜7割削減できることが示唆される。 ・また、距離制運賃で運⾏する乗用タクシーへの代替が適した地域特性として、移動需要が少なく、迂回率の大きい非効率なバス路線となる地域が適している。 これらの知⾒をもとに、豊田市の鞍ケ池バスを乗用タクシーへ代替する際の運用⽅針を提案し、平成30年3月から鞍ケ池地域タクシーとして実証実験が開始された。 今後は、実証実験の評価を通じて、運⾏経費の節減、移動サービスの向上につながる交通システムであることを検証するとともに、地域住⺠の主体的な関わりによって、より良いサービスに運用ルールを改善していく必要がある。

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