豊田市におけるタクシーを活用した外出支援策に関する研究
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50 不適切な利用を抑制することを念頭に利用者登録を⾏い、登録証を発⾏することとした。 通常のタクシーと同様に、利用者がタクシー事業者へ予約の電話をし、タクシー事業者が予約に応じて配⾞する。お⾦の流れとしては、利用者は降⾞時に運賃300円を支払い、メーター運賃との差額を市が負担することとした。 運賃は、地域バスの定量的評価指標である収支率10%以上が達成されること、サービスレベルが向上するため現⾏運賃100円と差別化することを考慮し300円とした。 チケット制を導入し発⾏枚数を制限することによって、運⾏経費の上限する⽅法も検討したが、そもそも地域の需要が低いことから現⾏経費を上回る可能性は低いこと、チケットの作成・販売が煩雑となることから、チケット制の導入は⾒送った。 運⾏曜日(週2回)、運⾏時間、運⾏範囲(エリア)は、既存の鞍ケ池バスと同レベルのサービスを維持する⽅針とした。 乗用タクシー活用のメリットを活かし、乗降場所はドア・ツー・ドアとした。現⾏の地域バスでは利用者の居住地域が限定されていること、⾼齢者以外の利用もあることから、利用者は「運⾏エリアに居住する人」とした。 表 鞍ケ池地域タクシー運用⽅針案 項目 運⽤方針案 選択肢 法律上の位置づけ 特定の一般乗用旅客自動⾞運送事業(乗用タクシー)を利用 (利用者と運送事業者の契約、運送事業者による乗合不可、利用者による自主的乗合は可) (△)一般乗用旅客自動⾞運送事業(タクシー)を市が貸切り、市⺠の輸送を依頼 (市と運送事業者の契約、運送事業者による乗合不可、利用者による自主的乗合、市の乗合マッチングは可) (×)一般乗合旅客自動⾞運送事業(乗合バス)の運⾏を市から運送事業者へ依頼する(乗合可) 自治体とタクシー会社の契約関係 タクシーメーターの補助市のタクシー借り上げ契約、運用の取り決め お⾦の流れ 利用者からタクシー会社会社へ:300円豊田市からタクシー会社へ:メーター運賃と300円の差額 利用者から豊田市へ:300円 豊田市からタクシー会社へ:メーター運賃 利用者の事前登録 利用者登録を⾏い、登録証を発⾏する事前に利用者登録をしない 事前に利用者登録するが利用登録証を発⾏しない 利用者の利用⽅法 利用者登録を⾏い、登録証を入⼿する。利用者が、地域タクシーを運⾏するタクシー会社に電話をする。 地域タクシーを利用する旨、送迎先と送迎希望日時、目的地を伝える。 (混んでいるときは、希望の日時に利用できないこともある) 地域タクシーを降りるときに、登録証を⾒せ、運賃(300円)を支払う。 事前にチケットを有料で購入し、降⾞時にチケットを渡す 事前にチケットを入⼿し、降⾞時にチケットと運賃を渡す 運賃 300円 収支率の目標値10%を目指す。 ドア・ツー・ドアによるサービスレベル向上のため、現⾏運賃100円よりも値上げする。 定額:100円、200円、300円、500円、1000円 定率:タクシー料⾦の半額

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