豊田市におけるタクシーを活用した外出支援策に関する研究
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49 1)移動需要の量 1便あたりの利用者数が1人未満の路線バス(鞍ケ池、石野、ささゆり)は、そもそも、移動需要が少なく、必要なときだけ運⾏経費が生じるタクシーへ転換することで、経費削減効果が大きいと考えられる。 2)移動需要の空間的な広がり ⾯的に移動需要が広がる地域で地域バスを路線運⾏する場合、迂回率が大きくなり運⾏距離が⻑い非効率な路線となる。検討対象とした9路線のうち、石野、ささゆり、水源東、上郷線、末野原線は、迂回率の⾼い路線であり、乗用タクシーが最短経路で移動することによる効率的な運⾏が期待できる。 3)現⾏経費 近年は、運転⼿の不足等のため、バス運⾏経費が増加傾向にある。合わせて、デマンドシステムを導入している場合、システムの利用経費も発生する。検討対象とした9路線のうち、定時定路線運⾏とデマンド定路線運⾏を併用している「つくばね・鞍ケ池」では、他のデマンドシステムを導入していない路線(上郷線・末野原線を除く)に比べて、運⾏経費が⾼額になっている。乗用タクシーを公共交通として活用する場合は、既存タクシーの配⾞予約電話番号を活用することで、予約システムの追加経費を必要としない点も、経費削減に寄与すると考えられる。 4.鞍ケ池バスを事例としたタクシー活用⽅策の提案 以上の検討結果を踏まえ、豊田市の公共交通を所管する豊田市 都市整備部 交通政策課では、鞍ケ池バスを事例として、地域バスを乗用タクシーに代替する(鞍ケ池地域タクシー)実証実験を目指すこととした。本研究は、今後の検討のベースとなる運用⽅針を示して終了し、実証実験に向けた具体的な検討・調整等は、豊田市からの委託業務に移⾏し実施することとなった。 4-1.鞍ケ池地域タクシー運用⽅針の提案 鞍ケ池地域タクシーの実証にあたり、本研究で検討した運用⽅針を下表に示す。また、運用⽅針の他に、検討の優先順位や考えられる選択肢、さらに必要な検討をまとめた。なお、この運用⽅針案は、検討のベースになったものであり、実際の実証実験とは異なる運用⽅針となっている部分もある。 基本的には、本研究の検討に従い、乗用タクシーの距離制メーター運賃の補助を⾏う事業と位置づけている。実証実験であるため利用者の属性と利用の紐付けが望ましいことと

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