豊田市におけるタクシーを活用した外出支援策に関する研究
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28 1.提案の背景 既存公共交通が不便な地区において交通サービスを提供するために、市町村によるコミュニティバスやデマンド交通の導入が進められてきたが、財政負担を問題に⾒直しが⾏われる例も多い。こうした課題に対応するため、一般タクシーを活用した地域公共交通確保の仕組みとその可能性について検証する必要がある。 そこで、第2部では、はじめに、地域公共交通においてタクシーを活用した国内事例の整理を⾏った(第2章)。続いて、愛知県豊田市の地域バスを対象に、現状の地域バス利用実態に基づくタクシー代替可能性を検討した(第3章)。最後に、豊田市の地域バスである「鞍ケ池バス」の代替としてタクシーを活用する具体的な⽅策を提案した(第4章)。 なお、本提案を基に、豊田市都市整備部交通政策課により「鞍ケ池地域タクシー実証実験」が検討され、平成30年3月27日より実証実験が開始されるに至った。 2.国内のタクシー活用事例の整理 2-1.タクシーを活用した地域交通の先⾏事例 2-1-1.先⾏事例の収集 タクシーを地域交通として活用した事例をまとめた資料として、地域公共交通支援センターのホームページに公開されている地域公共交通活性化事例があげられる。 (参考)地域公共交通支援センターホームページ 地域公共交通活性化事例 検索ページ (URL) http://koutsu-shien-center.jp/jirei/index.php#top 公共交通活性化事例は、国⼟交通省総合政策局公共交通政策部が各地⽅運輸局等を通じて、関係者から提出されたものを取りまとめて掲載しているものである。交通モードとしては、「バス・BRT」、「路⾯電⾞・LRT」、「自家用有償旅客運送」、「タクシー」の4つに分類されており、2018年1月末時点で、83件のタクシー事例が含まれている。 また、地域公共交通活性化事例では、乗合タクシーの事例が多く、一般乗用タクシーの事例が少なかったことから、一般乗用タクシーの事例を含め、独自にタクシー活用事例を収集した。独自に収集した10事例の一覧を、下表示す。
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