中国の都市における交通まちづくりの現状と将来に向けての動向に関する調査
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81 5. 中国国民の自動車運転実態及び自動運転等に関する意識調査 5-1 調査の概要 中国の実態を理解するために、2017年末~2018年初めに中国の自家用車利用者を対象とした自動車利用実態及び自動運転等に関する意識調査を実施した。 調査の概要は以下の通りである。 1)調査方法:調査は昨年度(2016年度)に当研究所が日本国内で実施した日本国民を対象とした調査結果を利用して比較することを念頭に、その調査と同じ実施方法となるWebアンケート調査方式とした。ただし、中国国内のSNSの利用状況を考えて、Webと同等と考えられるSNSも併用することとした。なお、中国でのSNSは微博(ツイッターに似ている)と微信/Wechat(LINEに似ている)を指す。 2)調査時期:2017年12月~2018年1月で、最終締め切りを2018年1月9日とした。 3)調査実施者:当研究所の協力先に重慶交通大学・交通学院(学部)を選んだ。当該学院に所属する劉偉教授(Prof. Wei LIU)研究グループに中国で実施してもらった。 4)調査アンケート票:当研究所が2016年度に日本にて実施したアンケート調査票を基に、当研究所が中国語で作成した後、協力先に中国の調査システムに馴染む形で作成していただいた。調査項目を概ね同じものとしているが、ADAS機能等に関する項目については、中国での普及状況を考慮して削除した。また、年収は中国の実情を考慮した区分とした。車の購入年次は、調査年次等タイミングの違い等を加味して微調整した。 5)調査対象者:自家用車を有し、自ら運転する人を対象とする。2016年度の日本でのWebアンケート調査と同じ年齢層や同じ程度のサンプルを確保することを設計していたが、中国で自家用車を有し運転するようになったのはこの5~10年の間に起こったことで高齢者の運転は極めて少ないため、サンプル数こそ日本での1,480を上回る1,500確保できたが、年齢構成比率については、中国の実態を踏まえてより多い若い年齢の回答者となった。

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