中国の都市における交通まちづくりの現状と将来に向けての動向に関する調査
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72 4-2 ライドシュアリング 世界で最大市場となった中国のライドシェアマーケットでは、「滴滴」は最大手である。2012年設立、15年に当時の国内ライバル社「快的打車」を吸収合併し、16年にウーバーの中国部門を買収した。2016年7月に、中国当局は「インターネット予約タクシー経営サービス管理暫定弁法」を策定し、ライドシェアを「網約車」と法的に位置づけた。2017年1月現在、400都市以上に4億人以上の利用者を持つ。登録ドライバーは1,700万人で、一日の配車は2,000万件以上である。また、2016年9月にベトナムでも事業を開始して、独自で海外進出を目指しながら、北米ではUberのライバル社のアメリカ二位のLyftに投資したり、インドではOLAに投資したりしている。日本との関係で言うと、ソフトバンクから2回出資され、ライドシェアに限らず、AIや自動運転(2016から事業開始)、そしてIoTにも視野に展開している。 一方、秩序をよくするため、2016年10月以降、北京・上海・深圳では登録ドライバー(市内に戸籍を有して、運転歴が3年以上等)や営業可能車両(保険必須、地元登録車両等)に基準を設けるようになった。調査対象都市の一つである南京市では、2017年4月14日に交通局のライドシェア経営許可を初めて認可し、「首汽約車」が認められた。現在、神州専車、滴滴快車、曹操専車等も営業申請を準備している。 また、ライドシェアの一定の安全性を確保するために、プラットフォーム(配車アプリ管理会社)・ドライバーの双方に一定の規制をかけて、その概要は表 4-1のように示す。 表 4-1 ライドシェアに対する規制30 プラットフォームに対する規制 ドライバー・車両に対する規制 • 企業法人格を得る • 各経営区域で網約車経営許可を受ける • 企業登録地でインターネット情報サービス業の届出を行う • 無資格の運転手の排除 • 保険の加入 • 透明性・合理性のある運賃 • サーバーを中国大陸に置く • 通常の運転免許証に加え、一定の試験に合格し、ライドシェア用のドライバー証を有する • 3年以上の運転歴、重大事故・犯罪歴がない • ライドシェア用の車両として登録 • 7人乗り以下の乗用車 • 一定の走行距離、使用年数に達した車両は使用できない また、「滴滴」社は2016年9月にベトナムでも事業を開始して、独自で海外進出を目指しながら、北米ではUberのライバル社のアメリカ二位のLyftに投資したり、インドではOLAに投資したりしている。日本との関係で言うと、ソフトバンクから2回出資され、ラ 30 出典:新経済連盟、http://jane.or.jp/pdf/20161130rideshare.pdf
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