中国の都市における交通まちづくりの現状と将来に向けての動向に関する調査
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57 3-5 小括 本章は、中国深圳市における総合交通運行指揮センターを対象として、交通系ビッグデータの活用現状とその課題について調査した結果を取りまとめた。この調査結果によって、深圳市はすでに様々な交通系ビッグデータを収集・管理・活用し、地方政府の交通計画プランの策定、運輸業界(トラック、タクシーなど)の車両運行管理、一般市民への渋滞回避経路案内などの情報提供などに貢献していたことが分かる。これらの取組みは日本と比較して進展しているため、今後、日本では交通系ビッグデータを活用したデータプラットフォームを構築する際、深圳市の事例は参考となると考える。 今後、本章の事例を参考しつつ、豊田市の外郭団体としての当研究所は次年度の自主研究テーマの一つとして、豊田市における交通安全に係るビッグデータを更に活用するため、豊田市と研究所双方がデータを共有するための効果的なデータプラットフォームの構築を試みる。これによって、交通安全に関わる様々なビッグデータの活用を通じて、豊田市における地域の交通安全確保に向けた政策提言に貢献できるようにする。

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