中国の都市における交通まちづくりの現状と将来に向けての動向に関する調査
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52 3-4-4 公衆外出支援システム「交通在手」 一般市民が交通情報を効率的に入手できるように、スマートフォンのアプリケーションである「交通在手」(日本語では、交通を手に入れる意味)を開発・提供した(図 3-12参照)。アプリケーションの利用者は市内道路や高速道路の渋滞状況、バス、地下鉄、タクシーなどの16種類の情報をリアルタイムに調べることができる。2015年10月末、アプリケーションへのアクセス回数は70万回/日、累積ダウンロード回数は210万回だった。また、スマートフォンの大量普及が進んでいる中国では、深圳市においても、アプリケーションの利用者数がさらに増えると考える。 図 3-12 道路渋滞、バス停留所、駐車場情報を提供する画面 3-4-5 道路施設の管理維持システム 道路施設の管理維持業務を効率的に進めるため、道路施設管理維持システムを開発し、その中で勤務中の道路管理巡回者、道路維持担当者の人数を把握するとともに、それらの位置情報(緯度、緯度)も可視化することができる(図 3-13参照)。このため、道路施設管理維持に関わる需要が生じる場合は、システムの管理者は最も近い勤務中の担当者に連絡し、現場の担当者は即時に作業を対応することが可能となる。また、このシステムに報告された案件数、対応済の案件数、また道路上での浸水場所が表示されているため、システム管理者は道路管理維持の需要を確実に把握している(図 3-14参照)。
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