中国の都市における交通まちづくりの現状と将来に向けての動向に関する調査
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32 免許の点数を減点することである(写真 2-4参照)。一般市民の参加を通じて、道路交通法違反についての検挙はさらに拡大する見通しがある。 写真 2-4 警察HPに掲示された交通違反行為の一例(高速道路で通行区分違反) 2-2-3 GPS車載機による営業車両への監視 日本では高速道路等で大型バスやトラック等による悲惨な事故が発生すると、そのバス/トラックの走行に速度違反や異常な運転がないかが点検される。その際、バス/トラックに積んでいるGPS(Global Positioning System)やドライブレコーダー等各種車載機のデータも重要な分析対象となる。一方、深圳市では、2015年11月時点において、各種営業車両(タクシー(東莞市、恵州市の車両を含む33,000台)、路線バス(15,000台)、高速バス(2,500台)、貸し切り観光バス(3,166台)、特殊貨物車(2,100台)等)にGPSによる監視を行っている。また、深圳市交通運輸委員会は12種類に分けられる15万5千台ある営業車両を対象として、日常で監視して、GPS等データから速度超過、走行ルートの逸脱、営業時間違反、違法駐停車等の監視を行って、必要に応じて、追加調査を行って取締りを実施している。深圳市では、その成果を以下に挙げている。2012年の月当たりこれらの営業車両の速度違反回数が8,633であったが、2014年にはその数が1,295回となり、85%減少であると胸を張っている(図 2-1参照)。また、2012年の月当たりこれらの営業車両の走行ルートの逸脱回数が13であったが、2014年にその数が3.1回となり、76%減少であると誇っている(図 2-2参照)。

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