中国の都市における交通まちづくりの現状と将来に向けての動向に関する調査
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28 指導取締りの方法は最も有名なのは、国道や高速道路などに設置されているスピード違反を取り締まる機械のオービス(自動速度取締機)である。この機器は速度規制を大幅に超過した車を検知すると「超過速度」の記録と「車のナンバープレート」、「運転手」の撮影を行うかたちで、運転者の速度遵守行動を促しているものである。 一方で、近年、ITS技術の進展と伴い、様々新たなITSによる交通取締りの技術が世の中に出てくる。例えば、隣国の中国では、交通事故を防止するため、ITSに関わる様々技術を応用している。その中で、レッドライトカメラの大量導入、画像認識といった人工知能(Artificial Intelligence、AI)技術を用いた赤信号違反の横断歩行者の取締り、GPS車載機による営業車両への監視、もののインターネット(Internet of Things、IoT)技術による違法路上駐車の取締りなどの先進的な事例が挙げられます。これらの交通取締り方法は日本より進展しているが、中国でのITSによる交通取締りの現状についての詳細研究報告が日本国内ではまだ少ない。 そのようなことを背景に、本章では、中国国内でITSサービスの応用が最も成功している深圳市を事例として取り上げ、ITSによる交通取締り及び事故対策の現状を把握することを目的とする。そして、合肥市に位置する交通警察に向けた交通管制システムの開発を長じるIT系企業を事例として取り上げ、ITSによる交通管制システムの開発及び応用の最新動向を調査することも目的としている。

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