中国の都市における交通まちづくりの現状と将来に向けての動向に関する調査
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22 ITSによる違反の取締り及び事故対策を第2章、交通系ビッグデータの活用現状を第3章で詳細に述べることとして、その他の調査項目はここでは概略する。 深圳市の「城中村」の現状について調査した結果は次の通りである。城中村というのは、中国で進行する都市化の過程でみられる特有の現象であり、農村が都市の中に取り込まれ、周辺を高層ビルに囲まれた「都市の中の村落」である。清華大学の深圳キャンパスの近くに位置する「城中村」である平山村を訪れて、地方都市の農村と比較して、村民が豊かな生活を暮らしている印象を受けた(図 1-13参照)。 図 1-13 平山村の位置図(Google Map)及び街中の様子(写真「楊撮影」) 福田駅の交通機関整備についての調査結果は次のとおりである。福田駅は深圳市福田区に位置する地下鉄2号線、11号線及び3号線の駅であり、そこから高速鉄道に乗り換えることができ、アジア最大の地下駅と言われている。福田駅の完成に伴い、香港は中国大陸部の高速鉄道網に組み込まれることになり、広深港旅客専用線の開通後、北京から香港までが9時間で結ばれた(写真 1-19参照)。 福田駅内 福田駅周辺 写真 1-19 福田駅内に設置されている案内看板(楊撮影)

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