中国の都市における交通まちづくりの現状と将来に向けての動向に関する調査
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6 (2)南京市の公共交通システムの問題点 南京市の公共交通システムにおける問題点:1)地下鉄駅周辺のフェダーサービスは、ダイヤ接続の課題や瞬間需要の増加、さらには、細い路地に入りやすくするために導入した短車長(8m以下)バスは図 1-3に示す路側の違法駐車、混合交通、幅員不足等の原因で機能しにくい2)「大院」文化の障碍:大学、行政機関、企業等の括りで囲まれるブロック「大院」で道路網が分断され、公共交通ネットワークの障碍になっている(最近、中央政府でこのようなブロックを開放するよう指示が出ているが・・・) 図 1-3 南京市の交通問題3 (3)交通渋滞緩和 近年、南京市の渋滞ワーストラインキングが全国第6位から第29位に改善した。主な理由の一つは交通のマナーの改善であると言われている。中国の代表的なマップサービス「Googleやナビタイムのような会社」を提供する「高德」社のデータによると、2014年第一四半期、南京の渋滞ワーストランキングでは全国第6位で、平均遅れ時間は21.74分で、平均速度は24.18 km/hである。一方で、南京の自動車保有台数が伸び続けている。2014年第1四半期の全市保有台数が146万台であったが、2015年3月末、180万台となり、2016 3 出典:澎湃新闻、https://www.thepaper.cn/newsDetail_forward_1663194(中国語)

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