多様なモビリティの共存による低炭素交通の実現~自動車CO2排出量算定の改善に関する研究~
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11.はじめに 平成28年3月末時点の都道府県別のハイブリッド乗用車保有台数と普及率1)(軽乗用車を含む)を図 1-1に示す。愛知県のハイブリッド乗用車の普及率は12.9%で、全国平均の9.0%を3.9ポイント上回っており、愛知県は次世代自動車の普及が進んだ県であるといえる。さらに、同時点の豊田市のハイブリッド乗用車普及率は15.7%で、愛知県の中でも次世代自動車の普及が進んでいる自治体であるといえる。 0%2%4%6%8%10%12%14%16%18%050100150200250300350400450愛知東京大阪神奈川岐阜兵庫宮城京都奈良福岡千葉栃木埼玉群馬三重茨城山口滋賀石川福島熊本静岡鹿児島福井広島岡山香川山梨大分宮崎島根富山和歌山佐賀山形徳島長崎高知愛媛鳥取岩手秋田長野新潟北海道青森沖縄普及率保有台数(万台)非ハイブリッド乗用車ハイブリッド乗用車ハイブリッド普及率(軽乗用車含む) 図 1-1 都道府県別のハイブリッド乗用車保有台数と普及率(平成28年3月時点)1) しかし、ハイブリッド自動車の普及率は上昇傾向にあるにもかかわらず、豊田市のここ数年の運輸部門の温室効果ガスの排出量は横ばい2)であり、温室効果ガスの排出削減目標と実績値には大きな乖離が生じている。 これは、自治体、特に、市町村レベルで運輸部門の温室効果ガス排出量を算出する際に、現状の算出手法では、自治体別の次世代自動車の普及状況を反映できる算出方法となっていないことが要因と考えられる。 そこで本研究では、既存の統計資料をベースに、自治体別の次世代自動車普及状況を反映できる運輸部門の温室効果ガス排出量算定手法を、新たな自動車CO2排出量算定手法として提案することを目的とした。

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