車両挙動を考慮した生活道路における高齢運転者への助言型ISA効果検証
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31 5. とりまとめ 5-1 本研究により得られた知見 (1) 速度標識無の生活道路における助言型ISAの速度抑制効果検証 ○速度規制無の生活道路における高齢運転者の走行実態について、速度規制無の道路区間において、高齢運転者の走行速度は速度規制有と比較して速い。高齢者は非高齢者と比較して速度の平均値、最大値が高く、85パーセンタイル速度が同程度である。 ○速度規制無の生活道路における高齢運転者に適用した助言型ISAの速度抑制効果について、速度規制無の生活道路において、非高齢者と異なり歩道整備状況・沿道の住宅立地状況に関わらず、高齢運転者に対する助言型ISAの速度抑制効果がある。 (2) 速度規制変化点で助言型ISAによる速度遵守効果検証 ○助言型ISAによる速度規制低下点における速度超過率の変化について、高齢者では5箇所のうち、4箇所が低下で、1箇所が上昇である。この結果から、速度規制低下点における高齢運転者を対象とした助言型ISAによる速度抑制効果があるといえる。 5-2 研究の課題 (1) 速度標識無の生活道路における助言型ISAの速度抑制効果検証 ○道路区間長、被験者の個人差、走行場所の偏りなどの影響が考慮できていないため、これらの要素を分析視点に取り入れる研究を今後検討する必要性があると考える。 (2) 速度規制変化点で助言型ISAによる速度遵守効果検証 ○分析対象となった速度規制低下点の数が少なく、成果の信頼性に課題があり、対象地域を広げるなどの研究が必要となる。
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