車両挙動を考慮した生活道路における高齢運転者への助言型ISA効果検証
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24 視点1:交差点での車両挙動の考慮 走行中では、右左折、道路渋滞、信号待ちなどにより、走行速度を落とせざるを得ない場面があるため、これらの影響により運転者の規制速度遵守行動が適切に反映できない可能性がある。そこで、本章では、速度規制変化点において、これらの影響を考慮した運転者の速度遵守行動を分析していく。 視点2:速度規制の超過率が最も高い道路箇所に対する道路状況の分析 速度規制の超過行動が速度規制変化点の道路状況に関連すると考えるため、超過率が高い箇所において、規制速度の遵守行動を促す方策が求められている。本章では、速度規制の超過率が高い道路箇所を抽出し、そこでの道路状況を把握した上で、速度抑制対策を検討していく。 4-2 分析方法 4-2-1 速度規低下点の定義 速度規制変化点には、速度規制上昇のものと速度規制低下のものが含まれるが、本章は速度標識の見落としによる速度超過行動を把握するため、後者を分析対象とする。 そこで、速度規制変化点を把握するため、助言型ISAによるプローブデータ(GPSポイントデータ)に適用したマップマッチングの結果から、被験者の移動経路を特定する(図 4-2参照)。特定した移動経路データを用いて、交差点の流入リンクと流出リンクそれぞれの速度規制を参考し、速度規制が低下した交差点(以下、速度規制低下点と称する)を把握する(図 4-3参照)。そして、流入リンクが車道幅員5.5 m以上かつ速度規制標識無の道路区間である交差点を研究対象となる速度規制低下点として抽出する。なお、流入リンクには、速度規制標識がないため、そこでの速度規制を法定速度60 km/hと設定する(図 4-3参照)。 GPSポイントデータ 特定した移動経路の結果 図 4-2 マップマッチング作業のイメージ(例) 通し番号リンクIDノード①ノード②17034426143614127034396141613936956316139367747197873677133475722958133471334667229571334658418772295558418133458719785133451216197197841216130026107645973002631145117675183114531137127675093113731134137645943113430025147645953002531144以下は省略・・・

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