車両挙動を考慮した生活道路における高齢運転者への助言型ISA効果検証
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9 図 2-4に示す改良前の適用範囲内では、道路リンク数が96,540で、道路交差点を含むノード数が73,899である。これに対して、図 2-5に示す改良後の適用範囲内では、道路リンク数が1,009,546、ノード数が729,128であるため、適用規模は大よそ10倍程度に拡大した。ここで、図 2-5中央にある四角形が占める範囲は図 2-4中央にある四角形と同様である。 また、改良したマップマッチングプログラムの有効性を確認するため、愛知県内で走行しているトラックプローブデータを解析した結果は図 2-6に示す。この結果から、豊田市から刈谷市に移動したトラックの移動経路を特定できることが分かった。 図 2-6 アルゴリズムの改良結果の一例(豊田市⇒刈谷市) 昨年度のアルゴリズムと比較して異なることは3点がある。まずは、新たな分析対象地域を適用するため、対象地域に対するメッシュの分け方を変更した。そして、Python言語の計算処理能力を高めるため、プログラムのバージョンを32-bitから64-bitまでに切り替えた。また、メッシュの分け方の変更に応じて、移動車両の起点を把握するための方法を少し変更した。改良したマップマッチングアルゴリズムの流れは以下のとおりである。 デジタル道路地図データのプレ処理を行う。 ○マップマッチング対象エリアを大メッシュ(210×190)及び小メッシュ(8,400×7,600)に分ける。 ○各大メッシュ及び小メッシュに含まれるリンク集合を確定する。そのため、図 2-5に示す全ての道路リンクを用いて、各大メッシュ及び小メッシュそれぞれとの交差位置関係を把握するにあたり、昨年度まで用いたPython 32-bitは処理できないため、今年度はPython 64-bitのプログラムに切り替える。

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