自動運転普及がもたらす都市交通への影響研究
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93(2)ETCの普及過程 次に、21世紀に⼊ってサービスが開始されたETCの普及状況を確認する。ETCは⾼速道路利⽤時にのみ有効なサービスであり、普段は⾼速道路を利⽤しない⼈にとっては搭載のインセンティブが働かない点で、先に確認した⾃動⾞とは異なる点に留意が必要である。 国⼟交通省の⾼速道路利⽤におけるETC利⽤率のデータ88)によると、2001年以降、徐々に利⽤率を⾼めてきたが、導⼊から5年後の2006年に利⽤率の伸びが鈍化し、12年後の2011年には利⽤率が初めて前年を下回った。2014年以降は利⽤率が89%で横ばいの状況であったが、ETC2.0のサービス開始により、2017年10⽉現在ではわずかに増加する動きもみられる。 ETCに対する料⾦割引等、様々な普及促進策が実施されている。しかし、普及率が頭打ちの状況なのは、⾼速道路利⽤者でなければ搭載する動機がないこと、⾮搭載でも⾼速道路は利⽤可能であることなどが理由として考えられる。 図Ⅱ-5-2 ETC利⽤状況の推移88) 88) 国⼟交通省道路局HP: ETCの利⽤状況, 2017.12.13最終閲覧.

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