自動運転普及がもたらす都市交通への影響研究
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55(5)輪島商⼯会議所の取り組み 輪島商⼯会議所は、⾃動運転による電動カートを⽤いて実際に乗客を輸送する実証を⾏っている。⾃動運転技術の開発・検証だけでなく、地⽅部における移動⼿段確保を主眼に置いた取り組みである。詳細を調査するため、2016年度に輪島商⼯会議所にヒアリング調査を実施した20)。 ⽯川県輪島市では、輪島商⼯会議所により観光客や地域住⺠の移動⼿段として電動⼩型低速⾞(エコカート)が運⾏されている。エコカートは、ゴルフ場で利⽤されていたゴルフカート(定員4名)を改良したものである。注⽬すべきはその⾛⾏速度で、時速19kmで市街地内の道路を⾛⾏している。⼀部区間においてLv2の⾃動運転を実現している。 レベル2の⾃動運転は、道路に埋設した誘導線から発せられる電磁波を頼りに、エコカートが⾛⾏する仕組みで実現している。ウィンカーの起動、⾞両停⽌、最⾼速度指定は、誘導線とは別に埋設された磁⽯からの信号により制御されている。 本取り組みは、輪島商⼯会議所の会頭を始めとする関係各位の熱意により実現したと⾔っても過⾔ではない。エコカートは、ゴルフカートをベースとしており、⾏動を⾛⾏するにはナンバープレートを取得する必要があった。そのためには⾞両の保安基準を満たすための改良が必要であり、それ以外にも公道を⾛⾏するための様座な関係機関との協議・調整などが必要であった。 この事業は、地元の熱意によりそうしたハードルを乗り越えてきた。地域の移動⼿段は地域が考えて確保する。そのことの重要性を⽰していると⾔える。 図Ⅱ-3-9 エコカート

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