自動運転普及がもたらす都市交通への影響研究
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53(3)⽇産とDeNAの取り組み ⽇産とDeNAは、2018年3⽉に⾃動運転を活⽤した交通サービス「イージーライド(easy ride)」の実証実験を実施すると発表23)した。本実証実験には、公式サイトで募集した⼀般参加者約300組が参加する予定とされている。 参加者には、アプリによる⽬的地や配⾞設定だけでなく、⾏きたい場所を直接指定する他に「やりたいこと」を⼊⼒し、おすすめの候補地(約500件)を表⽰させて選択することができるだけでなく、店舗等で利⽤できるクーポン(40件程度)も登録されている。 単に⼈を運ぶだけにとどまらない、移動サービスの新しい価値を創造する先駆的な試みであると⾔える。 図Ⅱ-3-6 実験⾞両とアプリの画⾯イメージ23) (4)みなと観光バスとNTT docomo等の取り組み 神⼾市の北区にある筑紫が丘は、オールドニュータウン化が進む地域であり、免許を返納するなどマイカーを⼿放す住⺠も増える⼀⽅、坂道が多いことからラストマイルの移動⼿段確保を望む声が⾼まっている。 当該地域において、「住⺠の⾃助・共助による⾃動運転を活⽤した近距離圏内移動サービス」(⽇本総研)のコンセプトと、「AI運⾏バス」(ドコモ)の技術等、みなと観光バスを代表者とする神⼾⾃動⾛⾏研究会等の複数の企業の連携により実証実験を⾏った24)。 その概要を次ページに⽰す。 23) ⽇産、ディー・エヌ・エー記者発表資料(2018.2.23): ⽇産⾃動⾞とDeNA、無⼈運転⾞両を活⽤した交通サービス「Easy Ride」の実証実験を開始, http://dena.com/jp/press/2018/02/23/1/, 2018. 24) 神⼾⾃動⾛⾏研究会、株式会社NTTドコモ、株式会社⽇本総合研究所、国⽴⼤学法⼈群⾺⼤学、神⼾市記者発表資料(2017.11.7): 「ラストマイル⾃動運転移動サービス」の実証実験の実施について, http://www.city.kobe.lg.jp/information/press/2017/11/20171107040801.html, 2017.

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