自動運転普及がもたらす都市交通への影響研究
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47表 Ⅱ-2-2 ⾃動運転が普及した将来に関する書籍の概要(その2)19) 書名著者発刊日社会受容性、その醸成方策ビジネスモデル近未来のモビリティ社会自動運転車、ロボタクシー、および都市モビリティの革命ボストンコンサルティンググループ2016年7月世界10ケ国27都市5,500人の調査によれば、消費者の多くは自動運転車に前向き。ライドシェアについては賛否両論世界12都市25人の政策担当者へのヒアリングによれば、多くは社会的メリットが得られる可能性を認識しているが、現実的な形で都市交通計画の構成要素として考慮されていないひとつの想定として、Daimler子会社のmoovel社の旅行者向けアプリ(徒歩、自家用車、カーシェア、タクシー、公共交通機関を含むオプションを統合したプラットフォーム)や、ヘルシンキのMaaS(シングル・チケットの原則に基づくサービス、例えば定額制サービスなど)を紹介広告収入には言及していない都市交通に最もインパクトを与えるのはライドシェア×ロボタクシー×当局の積極策としている自動運転を含む都市交通政策を作成する際に検討すべき論点として、①交通エコシステム(総合交通体系)、②都市の政策決定(促進、規制、義務化)、③社会受容性(労働市場への影響、プライバシー、理解促進)、④資金調達(導入インセンティブ、都市の収入モデルの再構築)を指摘モビリティ革命2030デロイトトーマツコンサルティング2016年10月自動運転機能付き自動車の支払い意思額:追加費用無しが55.1%、+10万円以内が18.1%、+10~30万が16.0%、+30~50万が7.5%、+50~100万が2.1%、+100万以上が1.2%(出所:国交省、東京都)「送客」モデル:例えば、飲食店付近にいる人に対して「10分以内に無人タクシーが到着します。利用して飲食店に行きますか?」というレコメンドを送付し、飲食店から広告料を徴収する(Google社の特許取得状況からの想定)乗用車メーカーが生きる道:①超高付加価値化(ラグジュアリー特化)、②超オペレーションエクセレンス化(生産工程の効率化)モビリティ・ソリューション・プロバイダーが提供すべきサービス:①テレマティクスサービス、②モビリティサービス、③レコメンドサービスシェアリング中心の利用形態ZEV×SAV(Zero Emission Vehicle &Shared Autonomous Vehicle):ゼロ・エミッション車による自律走行型のシェアリングモビリティ→ロボットタクシー、無人配送車、街の監視サポート、PMV限界費用ゼロ社会:広告料等で移動費用を賄う社会DRIVERLESS革命ホッド・リプソン、メルバ・カーマン著 山田美明訳2017年2月平均的には、若ければ若いほど自動運転車への興味が強い。(ハリス世論調査)自動運転車の幅広い導入を遅らせているのは政府の監督や規制、交通法規、責任法、保険の補償にかかわる問題過剰宣伝(セグウェイへの期待が一気にしぼんだ事例)されるだけですたれる可能性に言及しつつ、著者はその可能性を否定自動運転車が今のビジネスに与える影響を紹介している事故が減ることで、自動車事故を利用したビジネス(保険、事故専門弁護士、自動車修理工場、部品メーカー、交通警察、交通裁判所、緊急医療従事者)の役割が減るトラックドライバーやタクシードライバーの役割が減る新たなマーケティング産業や、それの顧客となる新たな小売手法が生まれる保有とシェアリングの両方が読み取れる駐車場は不要となり、空いた空間をいかに有効活用するかが問題。また、ドアトゥドアの移動が実現すると、まちなかを歩く人が減少してにぎわいも失われるかもしれない自動車通勤のコストが減少し、より遠方から通勤するようになるかもしれない自動運転車により車内でのコミュニケーションがなくなる懸念と、運転からの解放によりより深められる可能性があるRethink XDisruption,Implications andChoicesJamesArbib&TonySeba2017年5月運転好き、新技術ぎらいなどの初期の障害は存在する。しかし、Uber、Lyft、DidiなどのプレTaaS企業の努力によりこれらの問題は解決するだろうTaaS Pool Model:広告収入、データのマネタイズ、エンタテイメント販売や製品販売で得た収入が、移動費用を無料化する自動車生産台数は減少する一方、薄利多売型のA-EV組み立て業者が生まれる電動化により石油価格が大幅に下落する。石油パイプラインは行き詰まるオイルの重要性が低下し、レアアースの重要性が高まるシェアリング中心の利用形態TaaSは10年間で95%の旅客移動をになるようになる従来のガソリン自動車台数は4割に減少し、それらが担う移動はたったの5%である移動コスト削減は、就業、教育、医療の機会を増大させるとともに、消費者余剰を生み出すだけでなく、安全出歩いて暮らせるまちの実現に貢献する公共と私的交通が融合することで、生活道路から無料移動手段を利用できる企業は、自社製品や店舗の広告のためにそうした移動手段を提供する公共交通当局の役割は、TaaSプロバイダを監督(移動サービスが平等に供給されているか監視)する方向に移り変わる「自動運転」ビジネス勝利の法則井熊均・井上岳一2017年6月小規模な事故でも大きく報じられ、対応を誤ると世論がどう転ぶかわからない。情報の扱いには気をつける必要がある自動運転の実用化を急ぐと、アレルギー反応が出る可能性もある。自動運転の狙いや意義を、市民にもわかりやすい形で明確化する必要がある自動運転に対応した免許制度(AT限定のような)も必要になる技術の進化に合わせて柔軟にルールを変えるのは社会システムを革新するための必須条件地方都市やオールドニュータウンでの生活交通の確保、あるいは人々の交流を促すためのコミュニティモビリティへの適用可能性があるのではないか移動の問題を抱える人々は、完全な自動運転(レベル4やレベル5)を求めているのか見極める必要がある。誰のどのような移動ニーズを対象にするのか公共交通としての利用ほとんどの自動車にレベル1・2のシステムが搭載している高速道路では半分以上の自動車がレベル3を利用しているバスや大型トラックは高速道路でのレベル3のシステムが義務付けられているコミュニティや私有地内では定路線の愛らしい無人車両が生活の足となっているDRTのように呼ぶことが煩わしいものではなく、需要予測型のサービスが有効だろう民有地(大学、大規模工場、大型SCなど)の中で自動運転を利用する、自動運転タウンを整備し、限定地域ないでの実現を目指すことも考えられる

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