自動運転普及がもたらす都市交通への影響研究
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442-2-9.まとめ 以上では、⾃動⾞メーカー等や都市計画や交通計画の実務者等が描いた⾃動運転時代の都市や交通の姿を概観した。それらの中では、以下のような提案等が⽰されていた。 • 消費者への新しいモビリティサービスの提案 • ⾞両、データ、保険・⾦融、ソフトウェア、セキュリティなど、様々なサービスを提供するための基盤(プラットフォーム)の構築 • ⾃動運転普及時の都市交通空間の提案:⼈間中⼼の都市交通空間の考え⽅の提案 • 安全優先、街路、交差点、歩道、交通体系、データ等のあり⽅の提案 • ⾃動運転⾞の利⽤イメージや都市の姿の提案 • スマートフォンで⾞を呼び出して移動する⾃動運転の利⽤の姿 • ⾃動運転が普及し、駐⾞場の削減や道路空間再配分による歩⾏空間の確保等により、⼈のための空間が多く確保された都市の姿の提案 • 様々な⼿段が統合管理されたSAVは、モビリティと公正性の改善をもたらし、持続可能性がある • 最先端のテクノロジーを取り⼊れたまちづくりの提案 • 持続可能性や、都市の使いやすさや移動しやすさ、そして経済活動の機会をもたらすまちづくりの新しい姿の提案 これらをさらに要約すると、「モビリティとそれに限らない新しいサービスの姿」、「⼈間中⼼の都市空間が実現した姿」、「都市の魅⼒や活⼒が向上した姿」、の3点にまとめることができる。⾃動運転普及のインパクトは、交通だけでなく都市全体に影響するものとして捉え、実現のための⽅策を考えることが重要である。

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