自動運転普及がもたらす都市交通への影響研究
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311-2.研究の⽬的 ⾃動運転の光と影、すなわちメリットやデメリットの整理や、効果や影響の定量的・定性的評価を通じて、⾃動運転の実現により都市交通がどのような姿になるのかを描くことを⽬的とする。そのために、⾃動運転に関して毎⽇のように発表される発表やレポート、論⽂等の情報を収集し、検討に⽤いる材料とする。 本研究は2ヶ年で⾏う。本報告書は2ヶ年⽬に取りまとめる最終報告書である。 1年⽬の研究では、⾃動運転やその要素を構成すると⾔えるADASに対する市⺠の意識を把握し,社会受容性の醸成等に寄与するための課題や⽅策を提案した。 2年⽬の研究では、⾃動運転に関する様々な検討の成果を幅広く情報収集し、それらから得た知⾒を踏まえて⾃動運転時代の社会像(ビジョン)を提⽰する。その中で、特に豊⽥市における⾃動運転を活⽤した交通システムの検討も⾏う(既に第Ⅰ編のビジョンで⽰した)。 1-3.本研究の対象範囲・特徴 ⾃動運転については、⾞両そのものや通信、情報インフラなどの、⾃動運転システムそのものに関する研究開発が進められている。本研究はこれらの分野については、情報収集の対象として取り扱う。本研究が対象とするのは、⾃動運転が導⼊・普及した状態の都市交通や社会の姿である。このテーマを取り扱った検討は、太⽥5)の論説を国内における代表的なものとしてあげることができる。この他の事例はほとんどみられない。 ⾃動運転やその普及した姿に対しては、様々な意⾒や想定がある。⾃動運転についても、賛成意⾒だけでなく反対意⾒も多数存在する。そうした中で、⾃動運転が実現した社会の姿を⽰すことで、議論のきっかけを作ることが重要と考える。本研究は、その議論のための素材を提⽰するため、⾃動運転に関連する様々な情報を収集、検討し、まだ⾒ることのできない⾃動運転が導⼊・普及した将来の姿を描く。 本研究の特徴は、様々な異論や反論がある中で、私たちが考える⾃動運転が普及した都市交通の姿を提⽰する。第Ⅰ編に⽰したビジョンは、左記のような考え⽅に基づいて取りまとめた。忌憚のない意⾒を頂戴できれば幸いである。 5) 太⽥勝敏: ⾃動運転時代の都市と交通を考える, IBS Annual Report 研究活動報告2017, 2017.

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