自動運転普及がもたらす都市交通への影響研究
26/128

22(4)需要の確認 提案するシステムの需要がどの程度存在するのかを確認するため、豊⽥市を事例とした検討を⾏う。ここでは、現状における⼈の動きの実態から、提案するシステムを利⽤する潜在的な需要の量を確認する。⼈の動きの実態は、第5回中京都市圏パーソントリップ調査データを⽤いる。 需要の確認⼿順は次のとおりである。 • 現在豊⽥市からの⾼速バス路線が連絡している、名古屋市都⼼(中区・中村区)、中部国際空港、都市圏外(東京や⼤阪、静岡など)と、豊⽥市全域との流動を対象とする。 • 豊⽥市と上記の地域間の移動について、豊⽥市内の発着場所(豊⽥市駅周辺とその他地区)別に、利⽤交通⼿段の内訳を確認する。 • このうち⾃動⾞の⼿段で利⽤している移動を、提案するシステムの潜在的な需要と想定する。 確認の結果、本システムを既存のバス系統が運⾏している地域間で導⼊した場合の潜在的な需要量は、1⽇あたり約11千⼈となった。なお、この数字は潜在的な需要であり、全てが本システムを利⽤するとは限らないことに留意が必要である。どの程度の利⽤者数が⾒込めるか未知数であるが、潜在的案需要が⼀定程度存在することが確認できた。 表 Ⅰ-3-1 需要の確認結果 ■豊田市との流動量豊田市中村中中部空港都市圏外合計豊田市8,1002002,90011,400中村中8,1008,100中部空港200200都市圏外3,0003,000合計11,4008,1002002,90022,900※100の位以下切り捨て■豊田市内の発着場所別の利用交通手段別流動量・分担率流動量鉄道バス自動車二輪車徒歩不明合計市駅周辺1,50001,500100003,400その他9,0004009,5003000019,500合計10,50050011,100400010022,900分担率鉄道バス自動車二輪車徒歩不明合計市駅周辺45%3%47%3%1%1%100%その他46%2%49%2%0%0%100%合計46%2%49%2%0%1%100%※100の位以下切り捨て■本システムの潜在的な需要量(自動車トリップ数)最大11,100トリップ/日※備考中村中:名古屋市中区、中村区市駅周辺:第5回中京PTの基本ゾーン13201および小ゾーン13213,13224,13226※資料:第5回中京都市圏パーソントリップ調査

元のページ  ../index.html#26

このブックを見る