自動運転普及がもたらす都市交通への影響研究
23/128

193.特定条件下の⾃動運転が導⼊された姿の想定 ここでは、⾃動運転が導⼊された姿をより具体的に描くため、特定条件下において⾃動運転が導⼊された姿を描く。ここでは、都市部、都市近郊部、⼭村部等の多様な地域を抱える地⽅都市である豊⽥市を念頭に置いて検討する。 なお、ここで描く姿はあくまでも想定であり、何らかの計画や⽅針に基づくものではない。今後、⾃動運転が導⼊された姿を検討する際のたたき台になることを期待する。 3-1.⾼速バスを基軸とした都市間・都市内交通システム (1)検討の背景 豊⽥市は、現在事業中の上郷スマートインターチェンジを含めると、市内に8箇所のインターチェンジ(IC)が存在する⾼速道路利便性の⾼い都市である。 また、⾼速道路は規格化された構造を持ち、本線上では原則歩⾏者や⾃転⾞がいないxxii)こと、さらに案内標識や路⾯標⽰等の維持管理も⽐較的充実し⾼い視認性が確保されている場合が多いことから、⾃動運転の実現のハードルが⽐較的低いといえる。⾼速道路での完全⾃動運転の実現時期が2025年と⽰され、⾼速道路におけるトラックの隊列⾛⾏の実証実験が⾏われている。⾼速道路での⾃動運転の実現に向けた取り組みが進められている。 こうした豊⽥市の特徴や、⾼速道路における⾃動運転実現の可能性を踏まえ、⾼速道路における移動サービスの代表である⾼速バスを基軸とした都市間・都市内交通システムを検討する。 図Ⅰ-3-1 豊⽥市の幹線道路ネットワークxxiii) xxii ⻄⽥泰: ⾃動運転が拓く新たな⾼速道路の交通管理, ⾼速道路と⾃動⾞, 第60巻, 第11号, 2017. xxiii) 豊⽥市: 豊⽥市幹線道路網推進計画 概要版, 2017.に⼀部加筆 ⾼速道路 (事業中)上郷SIC

元のページ  ../index.html#23

このブックを見る