自動運転普及がもたらす都市交通への影響研究
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11(5)豊かな歩⾏者空間が確保されるまちが実現 需要がコントロールされ、交通流もスムーズになることにより、都市内の道路空間では⾞道が狭くなり歩⾏者のための空間がさらに広がる。歩⾏者のための空間には、歩⾏のための空間だけでなく、憩う、休息する、演じる、観る、⾷べる、買う、飲む、診察する、などの様々な活動ができるようになる。 ⾃動運転⾞を活⽤した⼩売り、診療、飲⾷等のサービスが、道路上の占⽤空間において提供される。 ⾞道が狭くなることと、横断のための箇所が増えることで、道路の両側の⾏き来がしやすくなる。都市内の歩⾏者が多い地区内(例えば現在のゾーン30エリア内)では、⾃動運転⾞の⾛⾏速度が⾃動的に30km/h未満に抑えられる。 こうした都市内の街路の姿を具体的に描いた例として、NACTOの例を紹介する。下図の①〜⑤の番号に該当する説明の要約は次の通りである。①⾃家⽤⾞のコントロールにより公共空間が⼤幅に増加し、都市は⼀層シームレスとなる。②⾞道や交差点は劇的に⼩規模化され、歩⾏者の利便性が⾼まる。③幅広い⾃転⾞道が確保され安全性が⾼まる。④歩⾏者が最優先され、沿道アクセスや道路横断の安全性や利便性が⾼まる。⑤⼩型化された⾞両の隊列⾛⾏により、道路容量を効率的に活⽤する(必要⻘時間の減少)。 図Ⅰ-1-4 将来のまちと道路の姿xviiiに⼀部加筆) xviii 第Ⅱ編9)参照 ① ② ③ ④ ⑤

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