自動運転普及がもたらす都市交通への影響研究
110/128

106また、フォードとヴァージニア・テック・トランスポーテーション・インスティテュートは、運転席に⼈がいないように⾒える実験⾞両を⽤いて、⼀般⾞両のドライバーや歩⾏者等が⾃動運転⾞をみたらどのように振舞うのかを調査している111)。 実験⾞両のドライバーは⾞両のシートのように⾒える「seat suit」と呼ぶ実験⽤のシートを着⽤し、⼈々の反応を観察するとともに、⼈々とコミュニケーションするための照明によるサインを搭載している。こうした実験が積み重ねられることにより、⾃動運転⾞両の普及段階に起こり得る様々なコンフリクトを是正する⽅策が提案されることが期待される。 図Ⅱ-6-2 実験に使⽤された「seat suit」と実験⾞両の外観111) 以上、⾃動運転⾞とその他の主体の混在に関して様々な事例を⾒てきた。⾃動運転⾞と⼀般⾞が混在する期間において安全性に対する信頼が得られるまで効率が犠牲になる可能性もあるが、様々な通信を含む様々なレベルでのコミュニケーションや通信をベースとした協調により、問題発⽣を抑制できる可能性がある。 111) FORD MEDIA CENTER: FORD, VIRGINIA TECH GO UNDERCOVER TO DEVELOP SIGNALS THAT ENABLE AUTONOMOUS VEHICLES TO COMMUNICATE WITH PEOPLE, (SEP 13, 2017), https://media.ford.com/content/fordmedia/fna/us/en/news/2017/09/13/ford-virginia-tech-autonomous-vehicle-human-testing.html, 2017.

元のページ  ../index.html#110

このブックを見る