高齢運転者の増加を考慮した安全・安心なモビリティ実現を目指した研究
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73 図 5-24 自動ブレーキ作動条件の認識構造(自動ブレーキに関する情報収集からのパスを強調) 5-4-4.まとめ ここでは、自動ブレーキの作動条件に関する認識について、基本的傾向を整理するとともに、パス解析を用いて包括的な構造を分析した。結果、多様な個人属性が自動ブレーキに関する情報収集に影響を与えていること、中でも高齢層に着目すると、ディーラー説明、メーカーカタログなど多様な媒体からの自動ブレーキに関する情報を参考としているにもかかわらず、その作動条件については正しく認識していない傾向があることが明らかとなった。また、メーカーカタログ、メーカーHPを参考としている場合や、事前に自動ブレーキを体験している場合に、自動ブレーキ作動条件をよく認識している一方で、メーカーCMを参考としている場合は作動条件をあまり認識しなくなることが明らかとなった。また、自動ブレーキ搭載車更新後の変化は、運転スタイルによる影響が大きいものの、自動ブレーキ作動条件の認識程度からの影響も大きく、特に作動条件をよく認識している方が、より不安全な行動を取ってしまう可能性が生じていることが明らかとなった。 この自動ブレーキ作動条件の認識の高さが、自動ブレーキ搭載車へ更新したのちに危険側に運転行動を変化させてしまうという傾向は、一見、自動ブレーキの作動条件について詳しく認識しないほうが安全側に運転行動を担保する上では良いとも読み取れる。ただし、自動ブレーキの作動条件を認識していることで回避することができる行動と、自動ブレーキ搭載車へ更新後に不安全側に変化している運転行動は、その対象としている水準が異なっており、直接結びついているわけではない点に留意が必要である。あくまで、総体的にみると、自動ブレーキに関して様々な作動条件を把握している方が、その限界を見据えな男性ダミー高齢ダミー活動能力DS1運転スキルへの自信DS2運転に対する消極性DS3せっかちな運転傾向DS4几帳面な運転傾向DS5信号事前準備的な運転DS6車はステイタスシンボルDS7不安定な運転傾向DS8心配性的傾向運転頻度軽自動車ダミー普通自動車ダミー自動ブレーキ作動経験ダミー自動ブレーキ誤作動経験ダミーディーラー説明メーカーカタログメーカーCMメーカーHP自動車専門誌記事新聞・一般雑誌記事ニュース・TV番組公的機関の自動ブレーキ評価結果事前の自動ブレーキ体験自動ブレーキ作動条件の認識自動ブレーキ搭載車更新後の変化個人属性自動ブレーキ作動経験自動ブレーキに関する情報収集CFI:0.983RMSEA:0.059P<0.01P<0.05P<0.10負のパス

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