高齢運転者の増加を考慮した安全・安心なモビリティ実現を目指した研究
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69 合、多様な情報を参考とするにもかかわらず、自動ブレーキの作動条件を正しく認識しないどころか、自動ブレーキ搭載によってより危険側の行動を変化させやすいことがわかる。また、几帳面な運転傾向が強い場合、自動ブレーキ搭載後も運転行動に変化は生じづらいことがわかる。 図5-22は、運転頻度からのパスを強調したものである。有意となったパスはほとんどなく、特に運転頻度の多少は自動ブレーキの情報収集や作動条件の認識、搭載後の変化に影響を与えないことがわかる。 図5-23は、車種からのパスを強調したものである。軽自動車の自動ブレーキ搭載車を保有する場合、ディーラーの自動ブレーキに関する情報をはじめ、多様な媒体での情報を参考としていないことがわかる。また、普通車の場合、事前の自動ブレーキ体験など安全面の情報収集を行う傾向があるものの、行動そのものも危険側に変化してしまうことがわかる。 図 5-18 自動ブレーキ作動条件の認識構造(男性ダミーからのパスを強調) 男性ダミー高齢ダミー活動能力DS1運転スキルへの自信DS2運転に対する消極性DS3せっかちな運転傾向DS4几帳面な運転傾向DS5信号事前準備的な運転DS6車はステイタスシンボルDS7不安定な運転傾向DS8心配性的傾向運転頻度軽自動車ダミー普通自動車ダミー自動ブレーキ作動経験ダミー自動ブレーキ誤作動経験ダミーディーラー説明メーカーカタログメーカーCMメーカーHP自動車専門誌記事新聞・一般雑誌記事ニュース・TV番組公的機関の自動ブレーキ評価結果事前の自動ブレーキ体験自動ブレーキ作動条件の認識自動ブレーキ搭載車更新後の変化CFI:0.983RMSEA:0.059個人属性自動ブレーキ作動経験自動ブレーキに関する情報収集P<0.01P<0.05P<0.10負のパス

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